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AIと風刺画: クラシックアートとの新たな可能性(DALL-E 3&Claude 3)
この記事では画像生成AIを用いた風刺画の作成過程および、生成結果を簡単にご紹介する内容となっています。主にアイデア自体はClaude 3に考えてもらい、画像生成については、ChatGPT-4経由のDALL-E 3で作成してもらいます。
特に、ダヴィンチやボッティチェリやブリューゲルといった絵画の改変で、社会風刺を試みています。
ブリューゲルの「バベルの塔」
バベルの塔の代わりに、巨大なデータセンターを描く。現代社会におけるビッグデータやAIへの過度な依存を皮肉る。
![](https://assets.st-note.com/img/1714480110578-oACPfWipgv.png?width=800)
ピーテル・ブリューゲル長老の「バベルの塔」風の、大きく複雑な絵画。この絵には、聖書の塔の代わりに巨大なデータセンターが描かれている。データセンターは、ハイテク・サーバーの列、光り輝く照明、ケーブルで埋め尽くされ、機器をメンテナンスする忙しそうな作業員に囲まれている。建築は元の塔の円形で層状の構造を残しており、古代のデザインと現代のテクノロジーが融合している。その光景は活気にあふれ、現代のデータ・インフラの規模と複雑さを強調している。
ChatGPT-4に対してのプロンプトは下記です。
あえてこれが風刺画であるとは連携していません。
ブリューゲルの「バベルの塔」風の画像を生成してください。その際に、それを巨大なデータセンターとして見立ててください。
この絵は聖書の物語をもとにしています。人類が天に到達しようとするこの聖書の物語と、AIを通じて神のような知識と能力を得ようとする現代の技術的な野望との類似が、うまく表現されているように感じました。
確かに、データセンターはAI開発専用ではありませんが、最近の技術の盛り上がりを見るに、あながち外れていないと思います。いずれ神の怒りに触れるのかどうか、気になるところです。
ボッティチェリの「ヴィーナスの誕生」
ヴィーナスが海から誕生する際、周りを取り囲むのは貝殻ではなくプラスチックごみ。現代社会の環境問題を風刺的に表現する。
![](https://assets.st-note.com/img/1714481007824-ZHI1bf8ofy.png?width=800)
ボッティチェリの「ヴィーナスの誕生」風の絵画で、通常の神話的な舞台の代わりに、浮遊するプラスチックゴミに囲まれた大きな貝殻の上に立つヴィーナスが描かれている。ボッティチェリ特有の優美で流れるような線と柔らかな色調を捉えながらも、環境汚染の要素を取り入れることで現代風にアレンジしている。背景の海は穏やかでありながら、プラスチック製品の存在にわずかに悩まされており、美と腐敗の並置をさりげなくコメントしている。
連携の仕方は、「バベルの塔」と同様です。
だいぶ肌色多めですが、なぜか生成を拒まれませんでした。
この手の風刺画は昔(平成中期)CMで見た気がします。プラスチックによる海洋汚染は昔から言われていたことですが、近年はマイクロプラスチックが大きな問題になっていますね。これが人間にどのような影響を与えるのか、その全容ははっきりと分かっていません。分かった頃には手遅れでないと良いのですが。
フェルメール風
こちらは、特定の作品の模倣というよりは、画家を指定して作成したものです。
![](https://assets.st-note.com/img/1714481477869-RR70OQOor1.png?width=800)
ヨハネス・フェルメールにインスパイアされた静謐な室内風景。17世紀オランダの衣装を身にまとった若い女性が、バーチャル・リアリティ・ゲームに没頭している。彼女はVRヘッドセットを装着し、コントローラーを持ち、柔らかな自然光が彼女を照らす窓際に立っている。部屋には、青と白の陶器のピッチャーとパンが置かれたテーブル、金色のフレームに入った絵画、木製の床に敷かれた模様の入ったカーペットなど、歴史的な魅力が残されている。古さと新しさが融合した、時代を超越した落ち着いた雰囲気だ。ヨハネス・フェルメールにインスパイアされた静謐な室内風景。17世紀オランダの衣装を身にまとった若い女性が、バーチャル・リアリティ・ゲームに没頭している。彼女はVRヘッドセットを装着し、コントローラーを持ち、柔らかな自然光が彼女を照らす窓際に立っている。部屋には、青と白の陶器のピッチャーとパンが置かれたテーブル、金色のフレームに入った絵画、木製の床に敷かれた模様の入ったカーペットなど、歴史的な魅力が残されている。古さと新しさが融合した、時代を超越した落ち着いた雰囲気だ。
もともと風刺画とは別に依頼したものですが、示唆に富んだ画像だと思います。
全体的にクラシックな雰囲気でありながら、装着しているPS VRライクな製品が浮いています。背景にはモナリザであったり、一級品の美術品、調度品がありながらも、VRにのめり込んでいる様子が、現実逃避や孤独といったものが表現されているように感じました。
Claude 3に感想を聞いてみる
さて、上記感想と画像をClaude 3に連携して、感想をもらってみます。
この画像は、フェルメールの古典的な絵画スタイルとモダンなVR技術を巧みに融合させた興味深い作品だと思います。あなたの指摘通り、全体的にクラシックな雰囲気の中で、VRヘッドセットを装着した女性の姿が際立っており、過去と現在、伝統と革新のコントラストが印象的ですね。
背景には高価そうな美術品や調度品が飾られていますが、女性はそれらに目もくれずVRの世界に没頭しています。これは現代社会における技術への過度な依存や、現実逃避の象徴として解釈できるかもしれません。一方で、VR空間での没入感や孤独な体験は、フェルメール絵画に見られる静寂で内省的な雰囲気とも通じるものがあります。
また、画面左側のモナ・リザの絵画は、VRの女性と対照的な存在として配置されているようです。モナ・リザが見る者に謎めいた微笑を向けているのに対し、VRの女性は外の世界から隔絶され、観る者に背を向けているかのようです。これは、芸術鑑賞のあり方が時代とともに変化していることを示唆しているのかもしれません。
全体として、この画像は技術の進歩と人間の孤独、伝統と革新といった様々なテーマを喚起する、思慮深い作品だと感じました。現代社会における人間とテクノロジーの関係性について、私たちに問いかけているようです。
モナリザの絵の位置と、それに背を向ける女性に着目するのは流石です。
そこらの人間の感想を超えています😳
しかし、こういう面白さというのは、作ったChatGPT-4(DALL-E 3)はそこまで考えていません。けれども、みる人?AI?によってこうして視点、物語が加わると一気に深みが増すんですよね。これが本当に面白いと思います。
おまけ(撮影の合間の自撮り)
![](https://assets.st-note.com/img/1714482063707-IQSLiqbbWL.png?width=800)
現代のスマートフォンで自撮りする17世紀オランダの服を着た若い女性。繊細な顔立ちに色白の肌、大きな真珠のイヤリングをしている。髪型はお団子。背景には暗いカーテンと窓があり、歴史的な要素と現代的な要素が融合している。その瞬間をとらえる彼女の表情は集中し、少し楽しげである。
ダヴィンチの「最後の晩餐」
みんなスマホに夢中です📱👀
![](https://assets.st-note.com/img/1714482204314-ZP7k8IhR0Z.png?width=800)
レオナルド・ダ・ヴィンチの「最後の晩餐」風の絵画で、人物が食事の代わりにスマートフォンに夢中になっている場面を描くこと。構図は長テーブルのある原画のレイアウトを模倣するが、人物は伝統的な聖書の服装ではなく、現代的な服装をしている。それぞれの人物はスマートフォンに集中しており、古代と現代のテーマのコントラストを際立たせている。照明と色調は、ダ・ヴィンチの作品の典型的な淡く柔らかい色調に似せている。
ユダあたりはインスタにハッシュタグ「 #イエスと最後の食事 #濃いメンツで飲んだ 」とか投稿してそうですし、ペテロは「#信仰心 #頼れるリーダー 」とか一生懸命投稿してそうですね。いずれにしても、話を聞いてなさそうですが。
まとめ
概ね面白い結果になりました。ただし、クラシックアートは往々にして肌色が多いので、恐らくそれでChatGPT側で生成を拒むことが多々ありました。
![](https://assets.st-note.com/img/1714482584969-GyTz1Qhsuv.png?width=800)
しかし、結構面白い可能性を感じました。Claude 3がアイデアの例をあげて、それをChatGPT-4(DALL-E 3)に連携して、再度Claude 3に画像と感想を連携して、とやり取りを経ると、かなり創造的なことができる気がしました。
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