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この絵何に見える?抽象的な絵をAIに作成してもらい、想像力と文章力を鍛えよう💪

現代では、AIの技術革新により、私たちの思考や表現をさながら「アウトソース(AIに委託する)」することが日常化してきています。
DALL-E 3のようなツールは、私たちが考えもしなかった想像的な絵を生み出し、ChatGPTやclaudeは、簡単な入力から創造的な文章を紡ぎ出してくれます。
これは、文章による表現や思考をまとめるスキルが、かつてないほどAIに依存するようになってくることを示唆しています。

しかし、この進化に伴う利便性とは裏腹に、自分自身で考え、感じ、表現する能力の重要性が薄れつつあるのではないかという懸念も生まれています。
人間としてのこの貴重な能力を疎かにすることには、ある種の寂しさを感じますね。AIにつくってもらった非の打ち所の無い、平凡で個性のない感想文に、本当の価値はあるのでしょうか。
本来、人間が創り出す文章というものは、往々にして欠陥を抱えています。
しかし、それが人間の創造性の本質ではないでしょうか。

そこで、この記事では、AIが生み出した抽象的な絵に対する、私たち自身の解釈を通じて、想像力と文章力を鍛える試みをしてみます。
まあ、そのネタをAIに創ってもらうというのも変な話ですが、人間としての解釈を加えることで、新たな価値を創出できるはずです。
また、楽をすることが人間の本質かもしれませんが、時には意識的に「ストレッチ」してみることも、私たちにとって重要なのです。


抽象的な絵

さて、以下の絵を見て何か思い浮かぶことはあるでしょうか。

非常に抽象的ですね。四角や丸が図形としてあって、色味としてはあまりカラフルでは無い。意味があるようで無いんでしょうね。
というのを先入観無しに感じました。また、何処かで見たことがあるような、無いような、そんな記憶が片隅に——

しかしまあ、これは所詮AIが作成したものということを知っているからですが、例えばこれがある人間が書いたとすれば、どのような人が、どのような心境で描いたものなのでしょうか。画材は?本当のサイズは?何年に描かれたものなの?
こういったことも気にすると、背景が豊かになって、考えが進むような気がします。

自分が更に思ったのは、○というものが進捗を表していて、右下にいる緑がかったものは障害です。なので、何かをしようとしていて、進めているときに障壁となるものがある、それを解決しようとする、できるアプローチが左下の黄色い四角であったり、そもそもうっすら後ろにいるグレーっぽい□がキーになっている、そういうのを表しているとも見て取れました。

claude 3は何に見えたのか

以下は、「claude 3」に画像をアップロードして、何に見えるか聞いてみた結果です。

強いて言えば、この抽象的な図形は、何かの切り口や断面図のように見えます。

例えば、大きな円が果物やパンを切った断面で、周りの図形がそれを様々な角度から切り取ったスライスのようにも解釈できます。オレンジ色の部分が果肉や身で、黒やグレーの部分が種や空洞を表しているのかもしれません。

あるいは、大きな円が地球や惑星を表し、周りの図形が衛星軌道や宇宙空間を表現しているようにも見えます。色使いがレトロなサイエンス・フィクションの世界観を連想させます。

また、全体的に丸みを帯びた柔らかいフォルムが特徴的で、温かみや穏やかさを感じさせます。色使いも落ち着いた雰囲気があり、どこか懐かしさや安心感を覚えます。

一方で、図形が重なり合う構成は、奥行きや立体感を感じさせ、見る角度によって印象が変化するダイナミックさも持ち合わせています。シンプルな中にも奥深さがあり、何度見ても新しい発見がありそうな、興味深い作品だと思います。

claude 3

何となく負けた気がしましたが、こういうのは勝ち負けでは無いので。
しかし、凄いですね。聞き方にもよりますが、ホンモノのアーティストが雑誌か何かのコラムに書かれていたものです。と言われても、しっくりくる気がします。

ChatGPT-4は何に見えたのか

ChatGPT-4経由のDALL-E 3で作成していますので、自問自答に近いような気もしますが。一応、AIで作成しました的な透かしは外してアップロードしています。(そのままだとアップロードできなかったため。たまたま調子が悪かっただけかも。)

この絵は抽象的な構成で、様々な幾何学的形の組み合わせから成っています。大きな黒い半円、中間のオレンジと青灰色の円、小さな黄色の正方形と薄いベージュの長方形が見受けられます。これらの形は部分的に重なり合っていて、和やかでバランスの取れた配置を印象づけます。色彩は落ち着いており、モダンで洗練された雰囲気を醸し出しています。視覚的には、バウハウスやモダニズムのデザインを思わせるスタイルが感じられます。抽象芸術における形と色の探求、そしてそれらが織りなす空間の調和が表現されているとも受け取れます。

ChatGPT-4

続けて追加で、人間がこの絵を見たとして、何が連想されるでしょうか。具体的にしてもらっても良いですか?
という質問をしました。

人間の脳はパターンを認識する傾向があり、抽象的な図形でさえも何かしら具体的な形や意味を見出そうとします。この絵を見た人によっては、以下のような具体的なイメージやアイデアが連想されるかもしれません:
天体 - 黒い半円が夜空を思わせるかのようで、オレンジと青灰色の円が惑星や月を連想させる。
風景 - 色のブロックが重なり合うことで、日の出または日の入り時の静かな景色を想像させる。
人間の顔 - 幾何学的な形が顔の抽象的な表現として見えるかもしれず、例えば黒い半円が髪の毛、オレンジの円が顔、青灰色が口や目を表しているように見える。
デザインの要素 - 幾何学模様はモダンなインテリアデザインやアートデコの要素を連想させる。
音楽やリズム - 形の配置が音符や音楽のリズムを表しているように感じることもあります。

どのような連想を抱くかは、見る人の個人的な経験や感性、文化的背景に大きく左右されます。ある人には単なる形と色に過ぎないかもしれませんが、別の人には深い物語性や感情を呼び起こすかもしれません。

ChatGPT-4

ChatGPT-4も悪くはないですね。ただ、どうしてもAIとして回答しようとする姿勢が見えて、どうにも答え方が古くさく感じてしまいます。

ただ、聞き方を変えるとまた違った感想を述べてくれます。(これがまだ良いところですよね。)
以下のように新たなセッションを作成して質問してみます。

あなたは人間のアーティスト、そして批評家として振る舞います。これから連携される絵を、経験豊富な人間が見た際にどのような感想を持つでしょうか。雑誌に掲載できる品質で執筆してみてください。

プロンプト

回答が以下になります。

この画像は、モダンな感性を刺激する、洗練された抽象的な作品です。色使いは極めて計算されており、温かみのあるオレンジとベージュがクールなグレーと黒のトーンを和らげています。幾何学的な形は互いに相互作用し合いながら、空間を巧みに占有している。円形、半円、四角形は、まるで音楽のように互いに調和し、一つのリズミカルな構成を生み出しています。

美術批評家としての視点から見ると、この作品はバウハウスのデザイン原理にインスピレーションを受けているように思われます。形式の単純化と機能主義を重視し、それによって生まれる視覚的な調和と、純粋な色彩と形による表現が見て取れます。また、形の配置は、一見偶然に見える配置でもありつつ、それぞれの要素が画面上で完璧なバランスを保っている点で、構成主義の影響も見受けられます。

この作品は、視覚文化の中での抽象表現の力強さを思い出させるもので、瞑想的な美を提供してくれます。また、観察者に内省と静寂を促すことで、心理的な安堵をもたらすことでしょう。現代アートの雑誌に紹介される際には、「現代生活の喧騒から一時的に逃れ、色と形の調和の中で平和を見出すことを可能にする作品」として称賛されるに違いありません。

ChatGPT-4

かなり良くなりましたね!
次にまた聞き方を変えてみます。

あなたは人間の子どもとして振る舞います。これから連携される絵を、想像力豊かな子どもが見た際にどのような感想を持つでしょうか。感想文のコンクールで1位を取れる品質で執筆してみてください。

プロンプト

見て、見て!この絵、まるでお空に浮かぶ太陽と月みたいだよね。太陽は明るいオレンジ色で、温かくてね、でも月はずっと涼しいブルー。この黒いのは、きっと深い宇宙だよ。うん、でもね、宇宙にも四角い星があるんだって、この小さい黄色い四角はそれかな。あと、この大きな灰色の丸は、もしかしたら大きな惑星かな?そこに住んでいる人たちは、どんな夢を見るんだろう。この絵を見ていると、いろんな想像が膨らむよ。絵の中に隠された秘密の物語を探すのは、宝探しみたいでわくわくするね。だって、ほら、絵の中には言葉じゃ言い表せないような、たくさんの魔法があるんだもの。

ChatGPT-4

ちょっと不自然な気もしますが、四角い星というのが凄く気に入りました。
通常、星に四角なんて無い事を我々は知ってしまっています。しかし、それを知らない子どもなら、確かにこういった表現になるのかなと思えます。
時として、こういう既成概念というか、知識に縛られない自由な発想って素晴らしいですよね。

他にも抽象的な絵

いくつか作成してもらったので掲載します。これらは煮るなり焼くなり好きにしてください。(完全な著作権フリーとして活用していただいて構いません。)

まとめ

想像力を養うことと、これを言葉にできるというものは、それだけで付加価値があることだと思います。
芸術鑑賞に限った話では無いですが、拙くても自分自身で悩んで、考えて、表現するというのは、人間らしさの核心だと考えています。
上手く伝えられない!もどかしい!という感情もまた、愛おしいものです。

AIのチカラを借りるのは、あくまで補助的なものであって、最終的には自分自身がどのように構成して紡げるのかというのを大切にしたいですね。

(さて、ここまでの文章全てをclaude 3に書いてもらいました。いかがでしたか?というオチでは無いですよ🙄)

余談

「AIの技術進歩が人間の思考や創造性をどのように変えていくのか」は実際のところ未知です。日常生活において、二重思考(ダブルシンク)が普及してくるような状態になるかもしれません。 つまり、本当はAIが考えたことなのに、それを自分が考えたこととして区別なく記憶するようになるような気もします。 結局、想像力が衰えてしまうわけですね。

想像力が衰えると、面白いと思える感性が死んでくる気がします。 例えばイルミネーションを見て「アニサキスみたい」と感じる独特の見方も面白いですが(個人的にはこの考えが凄く好きです。初見で腹がよじれるほど笑いました。)、もっと掘り下げることで、さらに豊かな楽しみ方が見つかるかもしれません。
話を戻しまして、どうすれば想像力を衰えさせないかですが、身体を使うが当面有用な気がします。 AIは幸いなことにまだ身体がありません。

例えば美術館に行って絵画を見る際に、意外に立体ということに驚かされます。 そりゃそうなんですが、油絵なんて顕著で、見る角度によって変わるんですよね、印象が。 教科書で見ると、そういうのって絶対分からないんですよ。だからこそ、身体を動かして、実際に見る、やるというのは極めて重要なことだと思います。
ここから、AIにはないひらめきとか、気づきが得られるような気がします。

あとはやはり語彙ですよね。これは本を読むしか無いのかなと思います。なんでも良いと思います。気になったものは即購入、即読むで良いです。やはり、知っていると知らないとでは、人生を楽しめる幅が違ってくる気がします。

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