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ヨドバシカメラから見る日本人が貧乏になった本当の理由と将来。谷崎光のインサイド・アジア

(写真はヨドバシカメラ梅田店のwikiより)

”日本製造”がもうほとんどないヨドバシカメラ


先日、梅田のヨドバシカメラに行ってきた。

ここは店舗床面積3万平米という、実は日本一のヨドバシ。しかしカメラ、オーディオ、家電。大半は海外生産品である。
日本製造はわざわざ幟が立ててあったりポップが付いている。もはや一眼レフもマレーシア等で製造だし、ノートパソコンは中国、台湾……。

日本、貧乏になるはずや!

もちろん、”日本メーカー”のものはまだたくさんある。でも工場が海外だと、人件費も税金も設備投資も皆海外に落ちる。

今、製造業のだいたい25%が海外生産。これは売上だから、値段の高い自動車を除けば50%ぐらいになるかもしれない。
それに”偽装国産品”も多い。先日、家でガス湯沸かし器を取り替えた時に聞いたら、大手メーカーでも部品が中国製のものも多いそう。これも統計上は国産に計上される。
食品だけでなく、モノも”外からお金出して買ってきた”品々に囲まれて暮らしているのが我々なのである。
衣料品は実に97%!!!が海外生産。ヨドバシで売っているような家電やオーディオやパソコンは、日本の天下から特に変化した一群でわかりやすいだけである。
中国人も昔は訪日時こぞって日本のパソコンを購入していたが、今は違う。

オーディオ

(音響、映像は早くも2010年に輸入超過 出典はこちらhttps://www.nikkei.com/article/DGXNASDD200A1_Q1A120C1NN8000/)。

そしてそれがどんどんスマホやパソコンに広がった。ツイッターのアイコンに桜をつけているような日本の末端右翼の人に、いつも思うけど、

中国製造のスマホやパソコンで反中を叫ぶ矛盾に気がつけ。中国のウイグル抑圧の資金源は中国で製造した、あんたのそのスマホとパソコンや。

あ、アメリカも同じか。
……世の中複雑になりました。

あとべつに中国様をかばうわけではまったくないけれど、大気汚染も製造業が盛んな地域にはつきもの。日本も高度成長期の70年代前半には全国の都市部で光化学スモッグで小中学校の体育の時間が頻繁に中止になった。あの頃の日本は、世界で最悪の公害のデパートだった。

私もダイソーなど100円ショップが好きだが、あれ、ああいう雑貨の製造時に出る公害を途上国が負担しているんですね。自動車も製造時に大量の汚染物質を出す。

いやー、金があって外国からモノが買える、働いてくれる人々を連れてこれるっていいなぁ……。

あ、そろそろ円安や(ドキッ)。

というわけで愛国心もいいけれど、複雑な現代社会では矛盾に満ちている。

一方、中国のエリート若者の愛国心も実はけっこう高いのだが、ひとつ日本とまったく違う特徴がある。


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