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「宇宙でいちばんあかるい屋根」(藤井道人)

自分の父が亡くなって、母も亡くなったけど、父が亡くなった後に母が認知症になったあたりからか、ハートウォーミングな映画にすっかり弱くなりました。悪人もイヤな人間も脛に傷を持つ人間も全く出てこない、でもウェルメイドで観ていて気分が良い映画でした。

本人が主題歌歌ってるのを含めて清原果耶の女優映画として優れてる。桃井かおりが「一度も撃ってません」とはまるで別人のようになってたけど、桃井も引き立て役に過ぎない。

ファンタジードラマはある程度のことは許容して観るのが、その映画が本来伝えようとしてることを探すには、態度としては正解なんだなと改めて感じた。粗探しするように観てもしかたがない。

人間をしっかり描いてると思う。細かい所を言えば、ネタバレしないように書くと、「目的の屋根の家」が見つかった時キックボードがさらっと映ってるのとか、巧いじゃないかと感心した。

この監督は「デイアンドナイト」「新聞記者」と、観たのはこれが3作目なんですが、本作が一番好きかもしれません。


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