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ヒアリングは整理

住まいのプランにおけるヒアリングとは・・・
ヒアリングとは住まいを建てる理由を聞くことです。
欲しい部屋の条件があるのなら、その条件の裏には生活のイメージがあるはずです。本当の目的を住まい手と一緒に考えることです。

①数字では会話しない
ヒアリングというと、この部屋が〇〇畳で、LDKは〇〇畳は欲しい。断熱性能はUA値〇〇で、耐震等級は3を確保したい。の様に、全体の金額を決めるための条件や、建築会社を定めるための条件を数字を持って判断することが増えているように思います。
実際に出来上がる住まい全体の日の入り方や、周辺環境との関係性、家族との関係性等、挙げればキリは有りませんが、実現したい生活環境は世帯ごとに考え方も大きく違っているはずです。そのすり合わせをしないまま、住まいを造り始めると何のために作るのかが分からなくなってしまいます。
数年後にはAIが間取りを描くようになるでしょう。数値だけで話をするのならAIにでも図は書けますが、住まい手が望んだ生活を実現することはできないと思います。

②住まいのコンセプトを決める
住まいを建てる意味がはっきり決まれば、その人らしい生活のイメージや住まい手と敷地の親和性も見つけるヒントが出てきます。プランニングとは要素を整理していくことだと思います。
地域の要素、敷地の要素、家族の要素それらがお互いに良いところで落ち着けるように整理していくことが大切になっていきます。住まいの設計というのは、単に間取りを考えて費用を計算し図面を描くのではないと思います。
色々な要素を整理すること。その整理するときに指針となるのが住まいのコンセプトです。奇抜なものではなく、自然に住まい手に寄り添うような指針でなくては意味がありません。

③実現したいイメージの奥にある本当の要望
最近では打合せの中でインスタなどのSNSから実現したいイメージ写真を見せてくださる方が多くなったと思います。これは住まい手の生活イメージを知るための大切な材料になるのでドンドン教えてほしいものです。ただし、写真通りの物を全く同じように実現することは、住まい手に取っては良いと言えるものではありません。世の中に同じ敷地、同じ住まい手の組み合わせは絶対にありません。
大切なことはその写真を見て、なぜ実現したいと思ったか。もっと言うとどこが良いと思ったのかが重要です。それを探り実際の住まいに落とし込むのが本当の意味での設計だと思います。

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