【最終話】パパだって成長期。AIと小説を作る試み

今日は、息子の小学生最後の大会に来ている。
息子は、チームメイトとコミュニケーションをとれるようになり、パスをもらえるようになった。
息子は最後の大会で攻撃的な左サイドのポジションでレギュラーを掴んだ。青色のユニフォームに背番号は7番。

試合が始まり、一進一退の戦いが続いている。
勝った方のチームが優勝する。


息子が左サイドでプレーするようになったきっかけはパパのアドバイスからだった。息子と向き合うようになり、普段の生活が充実していると感じるようになったパパは、仕事でも前向きに取り組めるようになっていた。今までは、怒られないように、ただこなしていた仕事から、自分の得意な部分を活かして、成果が出始めると仕事が楽しいと感じていた。そういった自分の体験から、ミスをしないようにプレーするのではなく、息子の得意なプレーを一緒に分析し、強みを見つけたのだ。結果、見事レギュラーを掴んだ。


試合は終盤に差し掛かり、同点のままだった。
もうすぐ試合が終わる。

と、その時、息子が大きな声でパスを要求した。
声をかけられなかったころとは別人のようだった。
45度。得意な位置でパスを受けた息子は
ディフェンダーを少しだけ引き離して
そのまま右足でシュートを撃った
弧を描いたボールは吸い込まれるようにファーサイドのネットを揺らした。


「ごはんできたよー」
妹が呼んでいる。机にはごちそうがたくさん並んでいる。
息子の活躍でチームは優勝。
そのパーティーが始まろうとしている。

パパもママも笑顔で嬉しそうだ。
少し前までは会話も少なく
冷めた雰囲気だったが
息子のサッカーを通じて変わったのだ。

私は、この家に住む老犬。実はパパのパパつまり、おじいちゃんの生まれ変わり。
パパのことが心配で見守っていたが、もう大丈夫そうだ。
あとは気楽に過ごそう。
私は、笑い声を聞きながら幸せな気分でウトウトしている。



「ありがとう、おじいちゃん」
妹は、そっとご褒美のジャーキーをエサ皿に入れた。

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