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マネタイズのタイミングをできるだけ後ろにする

NPO法人ルネスかごしまでは、あらゆる支援を無料で(相談者・被支援者からお金をいただかずに)やっている。

なぜかというと、簡単に言えば「困っている人からお金を取ることができない」からだ。どちらかというと、私のメンタリティとして、「一度誰かからお金をもらってしまうと、お金を払える人と払えない人、両方から同時に支援要請があった時に、ちゃんとした判断ができるか自信がない」ともいえる。あまり、前きな判断とは言えないと思うけど、自分をよく知っているという意味では、大切な判断をあらかじめしている、と思っている。

そうはいっても、私もかすみを食べて暮らしているわけではない。養うべき家族(この考え方もどうかと思うのだが)はいないし、冷蔵庫もTVも電子レンジも炊飯器もないし、主食はうまかっちゃんで1日1食なので、固定費はとても低いのだが、そうはいってもお金が無くては暮らしていくことができない。

私は幸い、家庭教師や(そんなに多いわけじゃないけど)講演料、この6月からは非常勤の相談員としてお金をいただくことができている。

さらには、自治体や財団などからの助成金により、自ら仕事を作り出す(例えば、カウンセリングの講座などを助成金により開催し、その講師を自分がつとめることで、講師料をいただいている)ことで、なんとか生活をすることができている。とはいっても、団体の活動自体は赤字(助成金をいただいて行った事業であっても、計上できる経費がすべて認められるわけでもなく、また計上できない費用もある(ex.書類作成にかかる時間・費用・通信費など)もあるのでどうしてもマイナスになる)ので、実際には、自分で仕事を作り、それで得たお金を、団体に寄付しているような状況である。

とはいえ、そんな私(と団体)の活動を知って、なんとか仕事を作ってくれたり、寄付をくださったり、支援物資を提供してくださる方々もおられる。それにより、じょじょに活動の内容や、私のひととなり、団体の姿勢などを知り、仕事や寄付の幅も広がっている。

無料でやり→それを見た人が価値があることだと思う→なんとかお金を払ってくれる人が現れる→そのお金でさらに無料の活動をする→それを見た人が価値があるものと思う→

相乗効果。

本当にありがたいことだと思う。

ところで、そういう、「マネタイズのタイミングをできるだけ後にする」というのは、なんにんかの人はもちろん気づいていて、そういうことをやっている人を取り上げているメディアもある。

うまかっちゃんを食べるだけなら、月に2万円あればいい。
それ以外のお金は全部人のために使って、前に進んでいく。

お読みくださりありがとうございます。 いただいたサポートは、NPO法人ルネスかごしまが行う「生活困窮家庭・ひとり親家庭支援」に全額使わせていただきます。