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好きに生きな。人生に迷った時の母の言葉

僕が選んできた人生の道は、少なくとも母親に言われた一言で始まった。

中学は学区内の決められた学校に行き、高校は友達の大半が行くところではなく、自分で決めて少し離れた所にした。

進路を決める時も友達が大学受験の勉強で大変そうなのを横目に、自分で決めて美容専門学校に推薦で受かった。

就職先はどうしても東京がよくて、北海道から何回も面接に通い、卒業間近まで内定をもらえずにいたけど、うちの母親は何も言ってこなかった。

多分言いたいことや思っていたことはたくさんあるだろう。

もちろん僕も何も相談せずに今までの道を決めてきたわけではないし、僕はこうしたいんだけど、どう思う?的なやりとりはしてきたつもりだ。

一通りアドバイスや考えを僕に伝えたあとで、母はいつもこう言っていた。


あんたの人生なんだから好きに生きなさい。誰かに決めてもらった道を歩いたって将来後悔するかもしれないし、自分で決めた道を後悔しないように歩けるのは自分にしか出来ないんだから。


ああ、なんて偉大なんだろうか。

僕は今でも何かを決める時や悩んだ時なんかにこの言葉を思い出す。

歩く道を教えたり、支えて一緒に歩くことは他人にも出来るけど、一歩ずつ前に歩くのは自分の足だ。

自分の考えや想いに、最後に決断を下せるのは自分だけ。

今日もふとそう思いながら歩き出した。

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