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金子みすゞの詩『海のお宮』、乙姫は、なぜ玉手箱を渡したのか?

教えて谷センセー

『夕鶴』の与ひょうもそうですが、「開けてはダメ」と言われると、必ず開けるんですよねwww

開けると分かっていて玉手箱を渡したなら…

乙姫復讐説

上川隆也を輩出した劇団キャラメルボックスの『ナツヤスミ語辞典』成井豊作に、こんな台詞があるのです。

https://napposunited.com/caramelbox/wp-content/themes/caramelbox/pdf/CARAMELBOX_Natsuyasumigo-Jiten-90min.pdf

乙姫様は、どうして玉手箱を渡したのだろう。

蓋を開けると真っ白い煙が吹 き出して、開けた人間を老人にしてしまう箱。

そんな恐ろしい箱を、どうし て浦島に渡したのだろう。

私が出した答えはこうだ。

乙姫様は浦島を愛して いた。それなのに、浦島は故郷へ帰ると言い出した。乙姫様を残して。

そん な男を許せるはずがない。乙姫様は怒り狂った。そして、浦島への復讐を誓 った。

棄てるなら、棄てるがいいわ。そのかわり、戻りたくなっても、戻れ ないようにしてやるからね。

玉手箱の中には、乙姫様の悲しみが封じ込めれ ていた。その悲しみが、浦島を老人にしたのだ。

しかし、一つだけ疑問が残 る。浦島が蓋を開けずに、玉手箱を捨てたら、どうするつもりだったのか。

浦島はもう一度、海に潜るだろう。その時、乙姫様は龍宮城の門を開けるだ ろうか。別れた時の姿で、あの人が戻ってきたら。

この芝居、産休明け復帰第1作だったんです

あ、キャラメルボックスではなく、麦の会という劇団でした。

もう今はありませんが。

私は、カブトという中学生の役(汗笑)。

先の台詞は、カブトの母親・ムロマチの台詞でした💛

先輩が演ってたのですが、いい芝居してて、毎日袖で観て泣いてました!!!

私の演技は、もう恥ずかしいぐらいダメダメで思い出したくないですが…

先輩は、本家のキャラメルボックスなんか目じゃないぐらい本当に素晴らしかった!!!

あの先輩、どうしてるんだろ(遠い目)…


乙姫の玉手箱に話を戻します

なんで、こんな回りくどいことするのか…

その答えは、つか(こうへい)さんの『寝盗られ宗介』にありました。

土さ廻りの旅芝居一座の話です。

看板女優のレイコは座長の妻。

そして、次の興行地での準備の間に、レイコは必ず劇団員と駆け落ちをするんです。

「いやよいやよ愛してる 来てくれなかったら死んじゃうわ」みたいな付文が劇団員に届き、二人は手に手を取って恋の遠飛行へ。

でも、裏で絵図書いてるのは座長なんです。

付文にはハンコが押してあって、そんなことするのは座長しかいないと、みーーーんな分かってて。


座長は何で、こんなことするのか?


今頃レイコは、あいつと、こんなことや…あんなことや…と嫉妬に悶える座長。

そう、愛を確認してるんです。

俺が愛してるのは、レイコだけなんだ!!!と。

レイコは、座長の仕業と分かってて、何でのるのか?

よその男の腕の中で、思い知るんです。

ああーーーあたしが惚れてるのは、あの人だけなんだ!!!と。

こんな回りくどい愛し方、子どもの頃は分かりませんでしたよ。

でもね、私もオトナになりました(って、ホントか?w)。

そう、だからね…

乙姫様も、愛を自虐的に確認したのかも。

来ないと分かってても待ち続ける女心。

じゃあ、玉手箱なんか渡さなければ良かったじゃないって?

そうね。

でもね、バカだと分かってて、やらかしちまうものではないか知ら。

バカみたいだからこそ、その一途さが切ないんだよなぁ。

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