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能登から認知症の父がやってきた(17)

オムツの尿漏れ。ずっと母の悩みだった。
朝起こすと、シーツ、タオルケット、上着の脇腹が濡れていて、毎日洗濯しなければならない。リハビリパンツ排尿4回分の中に排尿4回分のパットを入れ、腰から腹にかけてパットを挟んで寝かせていたが、漏れるらしい。
帰省した時にネットで調べてみた。女だけの家族には分からない男性の構造にオムツを合わせねばならなかった。

ちんちんをパットで包む???三角あてと言うらしい。尿が多い人はうんぬん、ちんちんが短い人はうんぬん。。。しかし、これは向き不向き、賛否両論あるらしい。すげー世界だ。同じ悩みをかかえてる人がたくさんいるのね。試しにやってみたが、だめだった。なぜか、脇腹も濡れている。
せめてシーツが濡れないようにと、Amazonで防水の長ズボンを買ってみたが、蒸れて不快なのか、ちんちんをずらしているのか、ズボンの中がびちゃびちゃだった。解決策が見つからないまま「ショートステイではどうしているのか、聞いてみれば?」と伝え、実家を後にした。

あれから、2ヶ月。まさか大地震が来るとは思わなかったが、母は自力で解決策を編み出していた。
ショートステイでは、幅がものすごく広いパットを使っているそうで、市販では売っていないらしい。そこにヒントを得たのか、まず、パットの広い方を前に充てることにした。オムツも種類を変えていた。オムツ+パッド2種類を使い分けていた。リハビリパンツの排尿回数も5回にし、アテントの夜一枚安心パッド8回分に変えていた。そして、リハビリパンツの上から安心パッドをもう一枚、ガムテ(紙のやつ)で貼り付け、もう一枚リハビリパンツをはかせる。んでもって、脇腹にライフリーの長時間あんしん4回分を挟む。これで完璧である。が、夏はこりゃ、かわいそうだろ。。。

尿の量が多くて排尿回数が足りなかっただけじゃね?とも思ったが、悩みに悩み抜いてここにたどり着いたのだから、だまって手伝っている。排尿回数10回分ってのもあった。日本の紙おむつ技術はすごいな。しかしオムツ代も馬鹿にならない。うちの地域は要介護5の場合、オムツ代の助成制度があるらしいが、能登にはない。財政厳しい自治体に頼ってばかりもいられないが、オムツ代はなんとかするから、早く水を出してください。


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