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変わりたいあなたへお薦めの一冊

【夢をかなえるゾウ】読み終えました。
一言で言うと、今の私にドストライクな一冊でした。読んでよかった。変わることを望みながら、なかなか変われず、何か違うと思いながら生きてる主人公は、まさに今の私そのものでした・・・

平凡なサラリーマンの主人公は会社の先輩に誘われて、ある実業家の誕生日パーティーに参加します。場所は赤坂にあるハイタワーマンション。50人ぐらいの人が住めそうな広い部屋、バーカウンターにビリヤード、板チョコみたいに薄いプラズマテレビ、そして窓の外にはオレンジ色に輝く東京タワー・・・雑誌やテレビにもよく出ている実業家は、いわゆる成功者。よって招待客もテレビタレントやプロ野球選手、美しいモデル達など華やかな面々。実業家の友達だと言っていた先輩は実は一度名刺交換をしただけの関係で、よって主人公達は誰にも声をかけられず、もちろん声をかけてももらえず、二人でシャンパンをチビチビ飲みながら気まずいひとときを過ごすのでした。
帰り際「芸能人を見られてよかったよな!」と言った先輩に反して、主人公は死ぬほど惨めな気分になります。自分だって学生時代は成績はいい方だったし、それなりに名の通った大学に入って、ちゃんとした企業に入社できて、まあ頑張ってる方だと思っていた。けれどもあんな華やかな世界を見せつけられたら、自分がいかにつくづく普通なのかを思い知らされたわけです。

皆さんはこんなシチュエーションに出くわしたら、どんな風に思うでしょうか?
面識がなくても恥を掻き捨てて、招待客に声をかけることができる人もいるしょう(ある意味すごい!笑)。元々華やかな世界になんて興味がない人、こんな豪華な世界を覗けただけでも貴重な体験だったと満足する人、いや、やっぱり主人公のように本当は成功して有名になりたいのに、なんで自分はあちら側じゃないんだ!と苛立つ人もいると思います。人は自分が望むものに対してだけ嫉妬を感じると聞いたことがありますが、本当にそうなのかもしれません。

家に帰った主人公はやけ酒を飲み、インド旅行で買った象の置物に何度も頬ずりして「自分は変わりたいんだ!」と泣きながら訴えます。この象の置物が実はガネーシャという名の神様で、翌日主人公の前に現れて、変わるための特訓が始まるわけですが・・・

ガネーシャからは全部で29個の課題が出されます。どれもそんなに難しい事ではなく、実行するだけで変われるのですから、これで変われなかったら一生変わるのは無理だとガネーシャは断言します。
強い意志を持って行動しなければ、何も始まらない!
そして結局、成功できるのも、有名になれるのも、お金を稼げれるのも、自分のやった仕事やサービスを評価してくれて、認めてくれる人々がいてくれてのこと。
だから人を喜ばせたい!というマインドを持つことが大切。

なるほど、なるほどと少し興奮気味に読み進めた最後も最後、ガネーシャから重大な事実が突きつけられます。それは、人を喜ばせるっていうのは自分が満たされてて初めてできることで、現状に満足していない主人公や私にはできない・・・?えー、じゃあ今まで課題に一生懸命取り組んできた主人公の努力は無駄だった?
でもそれは、ガネーシャの最後の課題を実行すれば解決できます。すぐに気持ちが満たされる劇的な方法!なので、知りたい方はぜひ読んでみて下さい。関西弁のガネーシャ、神様なのにヘビースモーカーで、甘いものに目がなく、やることなす事破茶滅茶で、でも根は優しくて、読み終わるのが悲しくなるくらい癒されキャラでした。

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