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編集長のひとり言~年齢を重ねると得られないもの~

私事で恐縮ですが、30代を迎えてからもうじき3年目になろうとしています。
29歳から30歳になる時は「これで立派な大人になれる!」となんの根拠もなく思っていました。
しかし、正解の「大人」はどこにも存在せず、年齢は関係なしに人間は成長し続けるものだと実感している今日この頃です。

大人の定義について考えを改めると同時に、最近得た気づきを今日はお話したいと思います。
それは30代になると
「耳の痛い話や叱られること」
「素直に聞く力」が失われるということです。

30歳を過ぎると、公私ともに叱られるという機会が格段に減りました。
一見、これは良いことのように思えますが、実はとても寂しいことなんだなと感じています。

また、ここで「怒られる」と「叱られる」の違いについて少し触れておこうかと思います。
怒るというのは、自分の湧き上がった感情をそのまま相手にぶつけることを指します。
一方、叱るというのは相手のことを思った上で悪い点を指摘する、という風に私は捉えています。
そのため、仕事に関してもプライベートの育児に関しても私は「叱る」という方法を徹底しています。

ここで30歳を過ぎると叱られなくなるという点に話を戻します。
20代前半であれば、上司から仕事のやり方について毎日のように叱られたり、仕事に対する姿勢の甘さについて懇懇と諭される機会が多くありました。
その当時はただただうるさいなと感じていましたが、今になって考えるとすごく有り難い機会だったんだなと痛感しています。
当時の上司には今更ながら謝りたいなと思います。

実際、多くの方が30代になると部下を抱える立場となります。
そのため、これまでは目上の人に引っ張ってもらっていたとしても、これからは自分がリーダーシップをとっていかなければならなくなります。

すると、必然的に叱られることも減るのでしょう。
こう考えると至極自然な流れなんだなと思います。
しかし、視点を変えて考えると、叱られないことや耳の痛い話をしてもらえないことは非常に危機感を覚えるべき状況ではないでしょうか。

叱られることや、自分にとって耳の痛い話は「自分を育てる材料」となります。相手から「ここを直した方がいいよ」とアドバイスをもらえることで自分の弱点に気づき、改善できます。

しかし、叱られる機会がなかったり、ひたすらに褒められたりおだてたりばかりされる場合は、自分の悪いところが見えない状態にあります。
その結果、自分の良いところだけを見ることになり成長につながりません。

現状に満足し、ひどい場合はおごり高ぶる。そうなると次のステップも見えません。
ただただその場で足踏みをしている状態。
結果的に、これからの数十年を無駄にしてしまいます。

そう考えると、耳の痛い話をしてくれる人や自分のことを叱ってくれる人の存在は成長に欠かせないものなんだなと思いますよね。

さらに、耳の痛い話を受け入れる際には、素直な気持ちを持たなければいけないということにも気付きます。

人間は誰しも「嫌だな」と思うことを言われた時に、反発したり耳を塞いだりしたくなります。誰だって自分にとって耳障りの悪いことを言われるのは嫌ですよね。
だけど、耳を塞いだところで自分の悪い点が直る理由はありません。
むしろ、悪化する一方ではないでしょうか。

しかし、自分の価値観やこだわりをゼロにして、素直に相手の話を聞き入れることができれば、お叱りをヒントに何倍ものスキルアップが可能です。

そうとは言えど、30代になるとだんだん頭が凝り固まってきて「自分はこれまでこの方法でうまくやってきたから正解」「私の考えはこうだから」と自分の意思が固まっている方が多くなります。
そのため、人からの叱責を素直に聞き入れることができず、アンチとして判断し遠ざけてしまうこともあるでしょう。

また、「人の話を聞く」をさらに深掘りしていくと「聞く」「傾聴」の違いを認識しておくことが欠かせません。

一見、話を聞いているように見えても自分の中に落とし込まず、耳を通過していくだけでは「聞いて」はいるけれど、理解した状態ではありません。

本当の意味で聞く、つまり「傾聴」するということは、「相手の立場で」「 相手がどういう意味を持って」言葉を伝えているかを把握しなければなりません。
さらに意思を汲み取った上で、自分の中に落とし込み実践していくことが重要です。

そのため、30を過ぎてからは私自身「人の話を聞く」ということに重きを置くようにしています。
特に私は人の話を聞かないとよく言われ、最近もCEOに「文章をよく読みなさい」お叱りを得ました(笑)

自分の思いや考えが率先した状態で文書を読むと勝手な解釈をし、結果的に間違った行動に移してしまいます。
相手にとっては迷惑極まりない行為です。
普通であればできた当たり前の行動なのですが、個人的になかなか難しいなと感じております。

私は様々な業界や職種を経験し、いま編集長としてここにいます。
この会社では、皆さんがためらいもなく叱ってくれたり、間違っていることは違うと指摘してくれます。
これって本当に恵まれているなと日々感じています。

年を重ねるにつれて、「あなたはそのままでいいよ」とか「無理しなくていいよ」とか甘い言葉を囁かれるようになります。
しかし、それではおごり高ぶるだけで、成長もできないし周りに迷惑をかけ続けるだけになります。
だからこそ、今の自分を見て足りないところや間違っているところを指摘してもらえる存在は、自分にとってかけがえのない宝物だと思います。

宝物が沢山詰まった会社で、人たちに、30代の早いうちに出会えた私は本当に幸せ者だなと思います。
30代以降の皆さん、耳の痛い話はあなたの財産となる貴重な材料です。
大切に適切に抱えながら過ごしていきましょう。
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