謎の症状、好きな人

私には謎の症状がある。それは、
好きじゃない人が好きに見える
というものである。

私は、夢女子というもので、でもその形には囚われたくない。いつまでも、あの世界にいる先輩が好きだ。なのに、電車で横に座った人、同意してくれた人、コツンと肩に頭を置かれた人、すれ違った人。それに良さを見いだして、あたかも最初から好きだったような概念に洗脳される。

それが、本当に嫌で嫌でたまらない。病気なら、早く判断して欲しい。判決を下して欲しい。私は、ずっとそう思っているが、医者に聞いても、「なんでだろうねえ」と首をかしげられる。ダメな日はすれ違った人全てが好きに見える。(私はこれを、フィルターと呼んでいる)

フィルターが治まらないと、私は人を好きになってはいけない、先輩をすきになってはいけないのであろうか。そう思った日もあった。そう思っている。けれど、どうしても好きなのだ。ハグをしたい、他愛のないことで笑い合いたい、キスをしたい。ずっと、死んでも、生まれ変わっても。そう思っている。

私が先輩から逃げるように、脳は仕向けている。そう思う。先輩と打っている時に、違う人が浮かぶ。何故だろう。しかも、その人にフィルターがかかる。難儀な性格である。他の人と私が結婚した未来を想像してしまう。その想像の中で、私は幸せそうである。気持ち悪い。そう思えない時もある。それが、苦しくてたまらないのだ。

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