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月光浴白湯…つわぶき輝く。「満月だよ」って蚊が起こしてくれた 

  3月7日21時40分、最高にみちみちた満月時刻。
それから4時間ちょっと遅れて、午前2時ごろ私は満月を全身に浴びました。

  実は夜の暖かさに目覚めてしまった越冬蚊に「ぶ~ん」と私は起こされてしまったのです。時計を見ると午前1時40分。ひとまずトイレへ行き部屋に戻ると何故かうれしくて、オレンジ色の豆電球(けっこう明るい)の下で図書館から借りてきた「森のおくの小さな物語」をひらきました。

絵本や童話・児童文学を読むのが好きです。驚きの深い世界に会えるから。

  「明るい月夜です。」から始まる最初の物語は5ページの短編童話。
きつねのこんこと小さい、青い、かえる・・・そしてお月さまの話。読み終わった私は彼らがいとおしくて、思わず胸に本を抱きしめていました。

  「あ、今夜は満月だった?」
窓の外には天空高くさえざえとしたお月さまが見えます。

  部屋の中は暖かいけれど外はきっと寒いでしょう?
私は厚手の靴下2枚と裏にキャメルの毛が付いた母のズボンをはき、もこもこジャケットを羽織ってばっちりの寒さ対策。
  
  そして、青い光が広がる小さな庭に出てみました。庭の隅っこにはツワブキのつるつるした葉が、月光に照らされ真珠色に光っています。空気はひんやりと澄んでいました。

「はあ~っ 気持ちいい」

  私はテラスの小さな椅子に腰をおろして、母のローズピンクの保温ポットに入っているあったか~い白湯を飲みました。ちょっと熱めだから少しずつ。そうするとお腹がぽわ~んと温まります。
  ふとポットの中をのぞくと月の光がゆれていました。

  朝日浴は「う~ん」と身体を伸ばしてみたくなるけれども、月光浴は静かに目を閉じたくなります。傍らのプランターや植木鉢の植物たちも月の光を楽しんでいるように見えます。
  
  テラスの奥に置いたフレンチラベンダーが月光をもっと浴びたがっているようだったので、ずるずると鉢を手前に寄せると光に照らされた細い葉っぱたちがくっきりと浮かび上がりました。
  私が毎晩眠っている間に、お月さまと植物だちはずいぶんと仲良しになっていたのですね。

  蚊に起こされたおかげで幸せな時間を過ごすことができた私。
しばらく庭で月の光を浴びた後、部屋で再び眠りにつきました。朝のお味噌汁の中身は何にしようかな?と思いながら。

**今朝の朝日浴味噌汁**
里芋
白菜
わかめ 小ねぎ
イリコと昆布の出汁 
    久々のイリコ出汁は濃い!染み入る美味しさ
友達の米味噌と八丁味噌

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