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【WSレポート】健康経営を学び考えるワークショップ|健康経営の『個別カスタマイズ』を考える編(2023.04.24開催)

こんにちは。
健康を損なわず成果を出す人や組織づくりを考えて伴走するライフデザインファシリテーターの丹後友里です(@tanchan0630)。

GWが始まりましたね。
皆さんは今年のGW、何連休になったのでしょうか。私は今日から5/5まで休み、1日仕事して5/7が休みで5/8から仕事再スタートになります。

今年はマスク着用が個人の判断になったこともあり、このGW期間中はここ数年とは違った過ごし方ができるようになると思いますが、一方でコロナ感染の第9波が懸念されています。

できることが増えるのは嬉しいことではありますが、対策はしっかり忘れずに

既にオランダでは2009年から『ポジティブヘルス』という健康観が始まっています。

健康経営の取り組み活動項目にもある『ヘルスリテラシーの向上』とも大いに関連してくる考え方になりますが、簡単に言えば、

病気か否か(の状態)で考えるのではなく、
状況に応じて自分の健康を保つために必要行動を
選択できる
能力

のことを指します。

某漫画の悪役キャラよろしく『己の快・不快が基準』で判断せず、『その選択行動をした結果、自分だけでなく周囲への影響がどうなるのかも考えた上で最善の選択肢を選ぶ』ように心掛けてGWを楽しんでもらえたらいいなと思っています。




さて、話は変わって今月開催した『健康経営を学び考えるワークショップ』のテーマはこちら。

今回はテーマ募集時にいただいたお問い合わせが非常に興味深いものでしたので、それをそのままテーマに据え置いて開催しました。

皆さんは健康経営の(優良法人認定制度が定める)取り組みについてどこまでご存知でしょうか。おおまかにざっくり言うと

こんな感じです。
単純に『健康管理』に関連する項目もあれば、『組織体制・組織開発』的な課題もあるし、特定層の方(女性・高齢者・病気治療者など)への支援関係もあります。
ひと言に『健康』と言っても何を指すかによってその中身は変わってくるんですね。

冒頭で紹介した『ポジティブヘルス』の考え方についてもそうですが、健康と社会活動というのは切っても切り離せない関係性にあると私は考えています。だからこそ、1人ひとりの言動・立ち振る舞いはとても大切な一方で、『組織(企業・プロジェクトチーム)』的な輪の中においても『どう在るのことが(この組織にとって)良いことなのか』を考えて行く必要があると私は考えています。

今回のワークショップではテーマをお寄せいただいた方からお話いただける範囲でなぜそう思ったのかその経緯をお伺いすると共に、参加メンバーの皆さんとディスカッションをする事例検討会のような形になりました。

今回ご参加いただいた皆さんは

・経営者
・健康経営のコンサル事業をしている経営者
・社労士

と実に健康経営と密に関わりを持っている方が募ってくださいました。
参加されている方が携わっている身近な事例や近況なども伺うことができたりと、健康経営の実情について議論が深まりました。

また、今回私が印象的だなと感じたのは

企業が既に内外に明示しているにも関わらず、中身の期待や認識について差があったことです。しかも、『内外に明示している』となっているにもかかわらず、今回テーマをお寄せくださった方は『知らなかった』と。

健康経営の推進体制もしっかりされていて、戦略マップもあるのに、なぜこうも認識の差が出ているのか。

企業の規模感も関連してくると思いますが、やはり『なぜそれをやるのか・どうしてそれなのか』理念の浸透と施策への理解を得ようとする行動が少なかったのではないかと思います。

また、組織文化や企業の在り方も大いに関係してきますよね。
保守的な文化が根強い組織において新しいこと、ましてや『健康』というコンプレックス商材を扱うとするなら、相当数のプロセスを経て理解を得るように心掛けていかないといけないと個人的に思います。

さらに今回考えてみていきついたのが『健康経営の取り組みをどこから始めるのか』という起点項目の選定です。

従業員側の目線で行けば『働き方や職場環境の改善』を主眼に置いていたのに対して、企業側が着目していたのは『心身の健康改善』だったということ。

これは鶏と卵問題にも似ているかもしれませんが、健康経営に関わらず組織改革の折に話題になる『何から手をつけたらいいかわからない』問題も多少絡んできているのかなと感じます。

今回のケースだと私が感じたことは

ということ。
理由はシンプルで『そっちの方がやることが比較的単純で取り組みやすいから』だと思います。

基本的に健康経営で扱う取り組み内容は本当に良い・大事と感じることもある一方で、現場レベルで考えると実に面倒くささに拍車がかかったようなテーマもあったりすると思います。

だからこそ、まずは比較的単純明快な部分から取り組むことで、従業員の皆さんの認識を少しずつ改善していきたいと思っているのかもしれません。

ただ、ここで新たな問題が浮上します。
やると決めた取り組み項目(今回の中で例を挙げると『運動機会の創出』)のプログラム選定が重要になるということです。

ひと言に運動と言っても、種類は無数にあります。
これは比較的ヘルスケアやスポーツ産業に携わる人ならではなんですが、はっきり言って『運動をやるだけで万事解決』ということは基本的にありません

運動効果を高めるには全段階的に準備は必要です。ましてや運動不足解消とはいっても『従業員の皆さんが抱えている心身の症状』に対して有効な運動内容となると、どんな症状や悩みが多いのかヒアリングせずに『有効なプログラム選定』は成し得ないと思っています。

やりゃあいいってものじゃないのです。

全体向けでここまで相互に違ってくるとなると、個別化というのはある意味で実現に向けて遠いものと思います。なぜなら

が必要になってくると思うからです。
健康経営優良法人認定制度の認定項目としては基本的に『全社的取り組み』とありますが、それは考え方によっては

『運動する機会をつくる』ことは全社的に行い、
『実際にやる運動の内容』については各拠点・チームで考えて決めて行う

でもいいのではないかと思います。
もちろん、不公平感が出ないように一定のルールを全社的に決めて、その範囲内で行ってもらうなど工夫は必要になりますが。

何より、個別化を実現するにはしっかり従業員1人ひとりが健康経営の方針・取り組みに対して一定値以上の理解を示し、主体的に参加することが重要になると思っています(実際に今回の企業さんでは参加率があまり良いとは言えない数値でした)。

企業側も従業員側も『他人事』の意識では到底成し得ないと思うんです。

自分たちの都合のいいようにばかリ動かすだけを考えるのではなく、『さまざまな層の従業員がいる』ことをしっかり念頭に置き、その上でどういう方向性に今後進みたいのか、どういう組織になりたい・在りたいのか、その辺りをもっともっと社内でトップから末端まで共通認識を持てるようになる必要があるのではないかと感じました。




■ 編集後記

最後までお読みくださりありがとうございました。

個人的には優良法人認定制度がどうなっていくかはわかりませんが、もっと『オリジナリティがある健康経営実践企業』さんが増えていってほしいと思います。

認定を取る(それによるメリットを享受したい)ことだけを考えてしまう、認定を取った企業のブランディングだけに目がくらんでしまうというのは、実に残念なことだと思いますし、かえってその行動は従業員さんから信頼・信用を無くし、企業の魅力を打ち消してしまうものではないかとすら考えます。

何が必要なのか。本質的に、深いところまで踏み込んで考えてもらえたらいいなと思う次第です。

来月もまたテーマアンケートとワークショップ開催していきますので、ご興味ある方でご都合が合いましたらお気軽にご参加ください!
(今回のアンケートはまだ回答がすべて出そろっていないので、揃い次第載せようと思います)



■ おまけ情報

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