個人ゲーム開発者が秘書を雇ってみた
前回のあらすじ
やめて!今度のイベントまでにゲームを公開できなかったら、ダウンロード数がまた1桁台になっちゃう!
お願い、制作に集中してさまんさ!これ以上遅延したら、待ってくれてるユーザーとの約束はどうなっちゃうの?バグはまだ残ってる。ここを直せば、なんとか遊べるようになるんだから!
次回、「dアニメストアを契約する」。デュエルスタンバイ!
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こうなる前に、わたしのことを監視して、サボらないように見張ってくれる人はいないもんか?
よし、クラウドワークスで募集しよ。
この記事はそんな前回の「個人ゲーム開発者が秘書を募集してみた」の続編になります。
集まらなかった、人が。
最初、5000円(時給1000円程度)で募集していたのですが、集まりませんでした。
当初は、
「話を聞いてもらうだけだし。『かんたん作業』の価格帯でいいよね。」
と思っていたのですが、どーやら募集を見た人には「かんたん作業」とは思われなかったようです。
まそりゃ・・。
話を聞くのって体力も使うし、
「ながら」できないし。
時間も固定。
負担は大きいかも。
Twitterでも、そんなような指摘をいただいたので、費用を見直すことにしました。
3件も応募が!
とはいえ、どのぐらい上げればいいのかよくわからない。
なので見積もり形式で募集をかけたところ、
3人の方から応募がありました。
気になる見積もり価格も
「10,000〜20,000円」と
恐れていたよりは高くなく。
それと皆さん似たような価格だったので安心しました。
よかったー。
あとは、3人のうち誰にするか決めて契約するだけです!
だが、それが苦労のはじまりだった
まず応募内容を読み比べます。
前回の募集内容で、
【 応募方法 】
・好きなマンガ・ゲームを1つご記載ください。
というイミノワカラナイ一文を入れていたところ、
3人のうち2人が好きなゲームを書いてくれていました。
なんで、この2人のうちどちらかで決めたのはよかったんです。
決断力のない私には・・・・ここからが大変でした。
1人目
1人はゲーム業界で進捗管理の仕事をされて○年という方。
あっ・・・、
もう本職の方じゃないですか・・
まさかこんなアホな募集に本職の方がきてしまうとは。
しかも、同年代で女性。
好きなゲームも、明らかに趣味が合う。
こんな人と毎日打ち合わせなんて、ぜったい楽しいし能率上がるやん・・
あっもう絶対この人にするわ。
2人目
2人目の方は、
「ゲームや開発のことは詳しくありません」
と前置きしつつ
「原稿が進まない漫画家さんや、レポートが進まない学生さんのお手伝いをしています」
え?
どういうこと?
そーゆー仕事があるの?編集者なの?
「先生、そろそろ原稿を・・」
つってミステリー作家を軽井沢まで追いかけるの??
「もし不明点があるようなら、よろしければ1回だけ面談しませんか?」
と向こうからご提案が。
さらに、1人目の方からも同じ提案があったので、
お言葉に甘えてそれぞれ面談させていただくことにしました。
これでなんとか決まりそうです。
※ 会議ツールについて。
前記事で触れた通り、クラウドワークスのワーカーさんと他の媒体で連絡をとるには「サービス外連絡申請」をワーカーさん毎に行う必要があります。
過去にはクラウドワークス内にもビデオ会議ツールがあったみたいなんですが、今は見つからないですね・・
なんでZoomとチャットワークで対応しました。
お姉さん
まずはマンガ家さんのお手伝い等をしているという方です。
音声のみの面談でしたが、つなげてみるととってもかわいらしい優しいお姉さん!
黒スーツが似合う秘書のイメージとは真逆ですが、パステルカラーのオフィスカジュアルに身を包んで一見ふわふわとしながらも「やっておきました〜」となんでも卒なくこなしそうな印象です!
「マンガ家さんなどのサポートをされてるということだったんですけど、どういう経緯でそういう仕事をされてるんですか?」
「実は私、障がい者など、一人では仕事の完遂が難しい方のサポートをしてまして、それで友人からの紹介で。」
「えー?じゃあ、支援員さんってことですか?」
生活支援員 ... 就業支援事業所(いわゆる作業所)などで利用者の方が働くのを日常的に支援する人。
「いえ、完全に趣味ではじめたんです。最初は無料でやっていたのですが、相談が多くなってきたので最近はお仕事としてやっています。」
「えー!」
「あとは、障害のあるお子さんの親のための講演にいったりとか。」
なんと、またもや本職の方が来てしまいました。
全然予想してなかったベクトルでの本職ですが。
「実は、私も発達障害もちで・・」
「やっぱり、そうですよね!もう募集内容からそうだろうなーって思ってました。あと、話し方とか。」
「まじで・・・・?」
なんという凄い人がきてしまったのでしょうか。
もう1人の方
ゲーム業界で働かれているというもう1人の方は、キリッとクールで、でも笑い声がかわいらしい印象の女性。
「なんでこのお仕事を?」
「今長期休暇中なんですが、ずっとゲームのことをしてたいと思って。会社での開発とは違って個人開発ということでちがった経験ができるかなと。」
うーむすごい。
私も人のことはいえないが、かなりゲーム好きでしかも仕事好き。
現場を経験してるなら、けっこう厳しく現実的な意見をくれそうだし・・・
とってもいいなあ・・・。
長期休暇中ってことだから、休暇が終わっても続けられるのかな?っていう点ぐらいかなあ。
そして、2日後・・・
出典: [少年ジャンプ+]君のことが大大大大大好きな100人のカノジョ 第1話
※ 悩みすぎてYahoo!知恵袋で検索したら出てきた、「若手をベテランどちらを採用するか悩むトラック採用担当の話」が面白かったです。でも結局決められてないから参考にならねーわ!!
どっちの秘書も最高すぎて、選びようがありません!!
もうアミダで決めるしか!!でも、アミダするぐらいなら・・・・
と夫に相談したところ、
「君と付き合って耐えれる人はそうそういないと思うんだけど、発達障害に慣れてる人の方がまだ大丈夫なんじゃない」
とのこと。
私も「確かに、応募してくれたとはいえ、継続性は重視すべきだよなー」と(というかさりげなく自分のこと褒めた?)
もう1晩考え、一方の方にはお断りさせていただきました。
最初にお断りした方もふくめ、応募いただいて本当にありがとうございました!!
契約の流れ
さて、契約です。
手続きは全てクラウドワークスの画面上で済むので、まじで便利です。
銀行に行ったり発注書を印刷しなくていいです。
1. お仕事ページ=>応募者一覧から、「この人と契約する」ボタンを押す
2. 相手が承認する
3. 仮払いする
4. <お仕事>
5. 相手が納品する(特に納品物はないので、納品ボタンを押してもらう)
6. 承認する
7. お金が相手に支払われる
こんな感じですね。
仮払いは、クレジットカードの与信枠を利用して前払いをするシステムです。もしワーカーさんの事情などでキャンセルになった場合も、これといった手続きは必要なくお金が返ってくるのが便利だなあと思いました。
もちろんクレジットカード以外の支払い方法もあります!
そんなわけで、お仕事の日程を決め、仮払いをして、秘書ライフスタートぅ!!
サボリ人間閉眼なるか?
2週間の間、日曜日を除く週6日間、毎日定刻に打ち合わせをするというお仕事内容です。
話す内容は3種類で、
・今日やったこと
・今日やれなかったことと、その理由
・明日やること
Googleスプレッドシートでスケジュール表を作成して共有し、そのとおりに進めていくことになりました。
最初の打ち合わせでは、開発中のゲームの概要や、スケジュールが進まなくて困っていることなどを伝えました。
気がついたのが、秘書さんの反応がとても感情豊かで、「すごい」が口癖であるということ。
「スケジュール表を作るなんて、すごいですね!」
「自分の問題点に気づいて解決しようとするなんて、すごいですね!」
正直私は、こんなのすごくもなんともない、他の人は努力してすごいゲームを作ってるし、ほとんどの人は自力で解決して他人になんて頼らないし、私はろくに才能もないのに楽観的でいつも状況を甘くみてはなんの成果も出せないままこの歳になってしまった。
すごいなんて言わないでほしい。
そんなふうに思っていたのですが、成果ではなく何をしたか。に照準を当ててずっと褒めてくれる秘書さんと接しているうちに、
(秘書さんがすごいと言ってくれてるのに、自分が自分をすごいと思えないのが申し訳ない。早く自分でもすごいと思える人間にならなくちゃ。)
そんなふうに思うようになりました。
当初は話を聞いてもらうだけのつもりだったのですが、
発達障害に関するいろんなノウハウを持っておられ、それを実践したいとのことでしたので、
お言葉に甘えて打ち合わせの範囲でいろいろな支援をお願いすることにしました。
具体的な内容は、また次回に。
契約後、1ヶ月延長して、ちょっとの休暇を挟んでまた継続をお願いしたいと考えております。
ずっと継続するためにも、早く売上を出さな・・・!
新作は6月公開予定です。
よろしくお願いします!
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