夢は嗜好品

夢について考え理解を深めることはとても贅沢なことで、夢は嗜好品です。今日の衣食住に困り、明日の人間関係や責任に押しつぶされそうなら、夢に興味を持つこともなければ、そもそも夢を覚えていられないものです。また夢はその人の心象風景そのものなので、どれだけ綺麗な服を着て、丁寧な言葉を使い、身だしなみを整えていても、夢には隠すことのできないその人の世界が現れます。その人の色や形、雰囲気、匂いや感触が、肉体を持ったその人を見るよりもはっきりと表れます。

肉体を持った私たちが生きるこの次元では、心の中は隠しておけるので(そう思い込んでいるので)、どんなに粗雑で乱暴なことを感じて考えていても、他者に知られることはなく、隠し続けているうちに粗雑な心が当たり前になっていきます。この次元を一歩出ると、エーテル界という私たちの心象風景の世界に入るわけで、その粗雑さは決して隠すことのできないあからさまなものになります。「見たということは見られたということ」がリアルなエーテル領域では、その粗雑さが世界を破壊することにもなり得ます。そういう意味でも、この次元で輪廻転生する以外に選択肢がなくなると言えます。

夢を嗜む人は、高度に優れた文化を生きる人で、生前と死後の自由を獲得している人です。

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