見出し画像

2023年 海外遠征振り返り➀

こんにちは、パラテコンドーの田中光哉です。

 今年2023年に予定していたすべての競技大会が終了いたしました!今回はその振り返り前半・後半に分けて書きたいと思います!

 競技を開始して、2017年から海外での大会に出場している中で、今年は最も多くの大会に出場した1年となりました。パリ2024パラリンピック大会の出場権獲得には➀2024年1月に発表される世界ランク6位以上もしくは②アジア大陸予選(3月中国開催)にて優勝する。の2通りあります。そのため今年1年は国際大会に出場して世界ランクポイントの獲得を目指しました。大会によって与えられるポイントは異なり、G1・G2・G4・G6のように分けられGが大きくなるほど獲得するポイントが大きくなります。

 今年1年振り返ると、、、【10遠征 8か国(国内無し) 計15大会】に出場していました。全日程をおえた今、自分自身でも「良く全日程やり切った!」の一言につきます。勝敗によって多少メンタルの浮き沈みもありましたが、「ハードなこの1年をやり抜くやり切る」という目標設定のもと駆け抜けることができたように思います。
 ちなみに昨年2022年は【5遠征6か国(国内2大会)計7大会】でしたので、遠征数は2倍、試合数は2倍以上のシーズンとなりました。

 それでは振り返ります!


【2月】 
WT Presidents Cup Europe Region (トルコ・イスタンブール):G2
準々決勝 対ウズベキスタン 勝利
準決勝 対メキシコ 勝利
決勝 対イスラエル 勝利 優勝

Turkish Open (トルコ・イスタンブール):G1
準々決勝 対日本 勝利
準決勝 対メキシコ 勝利
決勝 対イスラエル 敗退 準優勝 

優勝した表彰台

 トルコ遠征での2大会はG2優勝とG1準優勝と想像以上の結果を得ることができました。決勝戦では現在世界ランク1位のイスラエルの選手に勝利できたことは今年1年戦う上で自信になった試合でもありました。
 記憶に新しいトルコ・シリアで大地震が起きた2月6日はトルコ・イスタンブールに遠征中でした。幸いイスタンブールは大きな揺れ無く、明朝だったこともあり、日本からの安否確認の連絡で地震の発生を知りましたが、大きな混乱なく帰国することができました。

ネット環境を求めてホテルの廊下で作業をする相部屋の阿渡選手
イスタンブールの夕陽



【6月】 
European Parataekwondo Open Championship (フランス・モンタルジ)
初戦 ウズベキスタン 敗退
 
Solidarity’s Open Open (フランス・モンタルジ)
初戦 ウズベキスタン 棄権

棄権した大会は伊藤選手のカメラを借りて撮影係デビュー

 フランス遠征では、2大会に出場。初戦でランクで僅差を争うウズベキスタンと対戦。前半リードしていたものの、後半残り1分から徐々に追いつかれ逆転で敗退。試合中に脱臼捻挫となり、翌々日のSolidarity’s Openは怪我のため棄権という選択をしました。ライバル選手との直接対決を2度落とした上に怪我した遠征でしたが、すぐ次のオーストラリア遠征が続く予定だったので、気を落とすことなくけがの回復に専念していました。
 このフランス遠征では、予約していたホテルが急遽変更されて人里離れたホテルに宿泊しながら、送迎の手配もままならず、試合会場から1時間弱かけて歩いて帰ったり、またフランス国内では暴動が起きていて、滞在するモンタルジでも前日に歩いて通った商店街や街中の車が、次の日には火炎瓶で全部燃えてしまうような日本ではありえない体験もありました。笑

暴動で燃え上がる前日のモンタルジの街並



【7月】
Oceania Parataekwondo Open Championship(豪・ブリスベン):G2
初戦 対台湾 敗退

Australia Open (豪・ブリスベン) :G1
初戦 対台湾 敗退

WT Presidents Cup Oseania Region(豪・ブリスベン) :G2
初戦 対台湾 敗退

 オーストラリア遠征は3日連続3大会という強行スケジュールの全てにエントリー。すべてで優勝をするつもりで臨んだ大会は、今大会より初出場した台湾の選手になかなか情報もない中3連敗という結果に終わりました。この台湾選手は東京オリンピックを狙っていた最中に交通事故でパラ転向した選手とのことで、苦戦を強いられた3日間でした。パラテコンドーにはオリからの病気やけがによる転向選手も多く、世界の競技人口・レベルともに東京大会以前よりもかなり高くなっていることを感じています。
 ブリスベンの街から会場までは電車で片道1時間を毎日通いながら過ごしましたが、治安もよく天気も快晴だったため、街の散策なども楽しむことができました。20歳の頃1年間過ごした豪の留学生活を思い出して懐かしみながら、ブリスベンライフは満喫できました。笑 
 大会自体は上手くいかなかったものの、一緒に大会に参加した仲間との思い出もできて、充実した遠征だったように振り返ります。

伊藤力撮影 ※転用禁止
ブリスベン


【8月】
World Parataekwondo Open Challenge(韓国・春川) :G4 
初戦 対韓国 敗退

 春川で行われたこの大会はG4ということで、各国から多くの選手も参加する中、初戦で韓国選手に敗退。高校生の選手でしたが、スキルもスピード、体力ともにレベルが高く、残り10秒で点数を離されて敗れました。完全に体力負けでした…本場韓国の若いパラの選手もこれからもっともっと増えるだろうと恐々としています笑 怪我の影響もあり6月以降初戦で敗れる試合が続き、さすがにメンタルも落ち込んでいましたが、春川はタッカルビの本場ということで、試合後タッカルビを食べたら気分も晴れて満足して帰れました!笑

春川のタッカルビ

8月
Paris 2023 World Parataekwondo Grand-prix (フランス・パリ) :G6
初戦 対タイ 勝利
準々決勝 対アゼルバイジャン 敗退

会場の様子

 フランス・パリで開催されたグランプリは昨年と同じ会場で開催。長い初戦敗退のトンネルを抜けての勝利。初戦勝利でこんなに嬉しかったのは初めてでした。無意識的に初戦の重圧を感じていました。準々決勝の敗れたアゼルバイジャンは世界ランク3位の10代の選手で昨年のグランプリファイナルの優勝者。敗れはしたもののトップの選手との埋めれる差も感じた大会でした。
 試合前日には2024パリパラリンピックの会場であるグランパレもチームメンバーで下見に行きました。改築中でしたがそれでも立派で独特の雰囲気を感じ改めてパリパラリンピックへの気持ちが沸々と高まる訪問でした。

出場した4選手とパリパラリンピックの会場「グラン・パレ」


 という感じで2023年遠征前半を振り返りました。前半だけでも色々あったなーと。

振り返り第2弾(後半)も書きたいと思います!


田中光哉


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?