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台湾ひとり研究室:翻訳編「#42ゲスト登場!アジア文芸ライブラリー第1巻を翻訳した星泉さんにお越しいただきました。(1)」

台湾書籍《大港的女兒》 の翻訳者が、日本版の刊行前後の進捗をリポートしていく有料マガジンです。公開から1週間は無料でお読みいただけます。今回は《大港的女兒》が入る春秋社のシリーズ「アジア文芸ライブラリー」、映えある第1巻の翻訳を担当なさった星泉さんにお話を伺いました。

「チベット発、シスターフッドの物語」というひと言が加えられたツェリン・ヤンキー著『花と夢』が2024年4月20日に刊行されました。翻訳を担当したのは星泉さん。星さんは、東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所に所属する研究者で、かつチベット文学やチベット映画を紹介する活動も続けています。5月11日に本作を担当した春秋社の編集・荒木さんとのトークイベントを終えた翌週、星さんにお時間をいただきました。

舞台であるラサが迎えていた急激な変化

——古都ラサの巡礼路パルコルは、周囲に張り巡らされたあまたの路地を通ってやって来る人びとで、いつも賑わっている。

(『花と夢』8ページ)

星さん訳のツェリン・ヤンキー著『花と夢』は、こんな一文で始まります。2000年代のラサを舞台にした作品で……この先も続けたいところですが、恥ずかしながらチベットについてあまりにも無知です。そこで、星さんにイチから教わっていくインタビューとなりました。

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