boh_t_63

今日を思い出してみる。

昨日の酒が残ったままの目覚めだった。
自分への嫌気が舌に残る酒も呑んでおくことにしている。
しじみのみそ汁をすすっとけば良かったと悔いながら電車に揺られた。
手ぶらでゆらゆらと。

秋口のような夏至だった。
梅雨入り前に秋の入りとは。
噛めない空気をよくかみしめて喜んだ。

季節の変わり目が好きだ。
ふだんかみあわないたくさんの時計が一斉に声をそろえるみたいで。
年4回はかならず感動に言葉をうしなえる。

かならず巡ってくるものごとをめでられると生きやすい。
季節の変わり目、早い夕方に浮かぶ三日月、夕方そのもの。

親の飯より当たり前にやってきてくれるのだから。


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