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化粧の目的

 女性で化粧する人はたくさんいる。というか、する人の方がしない人より多いのではないか。もちろん、男性にも化粧する人はいる。でも、女性の方が、より外へ向けて化粧しているように思う。
 10年15年くらい前から、化粧したりスタイルを整えたりして美しくあろうとするとき、美意識という言葉で語られるようになった。(と思う)
 私のかつての友人にも、とにかく美意識高く、自分が満足するために高い化粧品を使い、エステに通い、高い高い服を買う人がいた。学生時代にはミスなんとかになったこともある。
 170センチ以上で体重は50キロくらい。薄っぺらい体に、細い足。顔の造作は美人とは言い難いが、上手に化粧して雰囲気をつくっていた。
 モデルの誰それ、女優の誰それみたいになりたい。そのためにさらに細く、さらに化粧をする。

 彼女が化粧して、いい服を着ていると、たしかにかっこいい。ローカルのモデルといえなくもない。(そりゃミスだもん)
 でも、顔の造作は今ひとつ。化粧でカバーしているけれど、本当の美人と並ぶと見劣りする。それを補って余りあるスタイルだが。(とはいうものの、私の好みではなく、スタイルがいいとは言いたくない)
 顔の造作が整っている、整っていないの差は大きい。整っている人が化粧すれば、整っていない人がどれだけ化粧したところで美しさの差は歴然としている。
 自分のためにきれいでありたいのだから、美人にならなくてもいい。それならそれでいいけれど、本当に自分で納得するためだけに化粧しているのだろうか。
 だったら、ひとりでいるときにもするのでは。家にいるときにもするのでは。誰とも会わずとも化粧し、すてきな服を着てすごすのではないか。
 外出するときに化粧するのは、出先で会う人を意識しているからだと思う。逆に誰にどう思われてもいいなら、化粧する必要がない。
 でも基本、女性は外出するときに化粧をする。誰かの目を気にして。(と言い切るぞ)

 誰かの目を気にするということは、誰かの評価を気にするということ。だったら、非美人は美人を目指すのではなく、別なところで評価されようとすればいいのに。その方が高評価の近道だと思う。評価されたいのであれば。
 でもそうせず化粧するということは、やっぱり「きれい」と評価されたいのだろうか。誰に?
 最近、一緒に飲んだ男性たちから「やっぱりかわいいから」という言葉をよく聞く。恋愛対象が異性である男性の多くが、見た目を重視している。「若さより胸の大きさより、かわいいが最優先」「あんなにかわいい子とは二度と付き合えないだろうから別れない」「顔、とにかく顔。顔がよければ、他はどうでもいい」。
 そういう男性の目があるから、女性は化粧をする。そう言い切ってしまうのは乱暴だろうか。そして、同じライバルである他の女性に少しでも先んじるために化粧するのかもしれない。

 こんなことを書いている私は、恋愛感情が(ほとんど)なく、性的指向に性別がない。恋愛対象となりたいという欲がなく、セックスの対象は信頼できる人。
 つまり美人でなくとも困らない。だから、化粧をしないし、評価軸を美しさに置いていない。別なところで評価されたいし、抜きん出れたらと思う。そのための努力を怠っているけれど。
 ちなみに私は賢さに重きを置いているけれど、この3年の間に無理だと気づいた。しかも現在はポンコツとまで呼ばれている。
 信頼できる人に出会うまでに、その人の信頼を獲得するための武器を身に着けなくては。もしその人が美しさを求めて、、そんな人ならそれまで。特別な人にならなくてもいいや。



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