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なぜと問う

昨夜、ごはんの支度かなにかしながら、人生で一番信頼している友人と話していた。
「なんで?」
「xxxだから」
「あーもうだからキミのこと好きなんだよ!」

彼奴は行動の全てに理由がある。
なにを聞いてもちゃんと答えがある。
たまには「えー知らなーい」「なんとなく」と言うときもあるけれど、それは私の「なんで」「なんで」が面倒くさくなって返事をしないだけで、たぶん本当は確固たる理由がある。はず。

もう何年もしていないけれど、私はRPGが好き。
謎を解いて、謎を解いてするのが楽しい。
あと、パズルも好き。一番好きなのは、知恵の輪。
答えのあるものを解くことが大好き。

人の話を聞くのも好き。
たぶん私と話せば、誰でも自分の中にあるけれど言語化できないものを言葉として形作ることができる。相談相手にぴったり。
相談したい人は、大抵背中を押して欲しいだけ。どっちの方向に進みたいのかわからないふりをしているから、「こう思うのはなぜ?」「そうしたらどうなると思う?」と言葉を引き出しているうちに、自分の望む方向と理由が言語化される。あとは「じゃあ、自分がどうしたいか、おしえて」と言えば、「こうしたいです」「はい、じゃあそうしよう」「そうですね」「おしまい」。

そういうひとつの「理由」を探る会話も楽しい。ひとつの「理由」へ向かう一本道を、途中SAや道の駅に寄り道しながら進むのも楽しい。
けれど、彼奴との会話は「理由」から「理由」へ数珠つなぎ。いくつもの謎を解いていくRPGのような、驚きと発見に満ちている。ひとつの「理由」から出発した道は右にも左にも後ろにも道がつながっていて、その先にはさらに枝分かれしている。どこへ進んでも「お!」という瞬間ばかり。さらに張りめぐらされた伏線を回収された瞬間の気持ちいいことときたら!

彼奴の話はまるでよくできた推理小説のよう。ただの会話なのに。普通の日常会話なのに。
だから私は今日も彼奴に問う。
「なんで?」

ネコ4匹のQOL向上に使用しますので、よろしくお願いしまーす