無条件の愛を与えてくれるこども

甥がいる実家に帰る。私が帰る事を伝えると、実家にいる子供たちが喜ぶと連絡が入る。ガタンゴトンと揺れる電車の中で、LINEの画面を通して、ニヤッとする。

扉を開けては、丸い眼で、サラサラの髪を揺らしながら、私の名前を呼んで玄関まで迎えに来てくれる。家族に一通り帰った事を伝える。リビングに備え付けられたソファに座り込み、湯気が立ちこめるコーヒーを飲む。最近の話をする。髪は短めでにっこりとした表情で、より小さい子が、口元にご飯粒を付けながら、足に抱きつく。2.3回と繰り返す。ご飯粒をとって、三角コーナーに入れる。

2人の甥は、怪獣ごっこをしたいと言う。子の体力は凄まじく、食と昼寝と移動以外はずっと、遊んでいる。スーパーに買い物をいく。車内で膝の上に座りたいと、背丈の半分の小さなリュックを、背負った子は座る。窓を開けてはしゃぐ。私の反応を見て喜ぶ。

みんなでご飯を食べながら、後ろのソファで、静かに飯を食べたい私を、頭をひょっこりと出して、何度も様子を伺ってくる。私と遊んで楽しいと、居てくれて嬉しいと。

歳を重ねると、好意は条件的な好意になる。最初に手を付ける言葉は、親が子を愛すと言う様に、後半に手を付ける言葉は、子が親を愛すという事に変わる。確かに、甥を通して分かる。子ほど、無条件に愛情を振り撒いてくれる人はいない。そう思う。

寝ている甥たちの髪を撫でながら。

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