#4 自分の性別は女?男?

こんにちは、たなかです。

今回は自分の性別について書きます。

私の性別は女です。

でもずっと「女であり女になりきれない」自分がいました。かと言って、完全に「男性になりたい」というわけではありません。

小学生くらいからですが、自分で服を選ぶようになってからは「フリフリがついたものやリボンは嫌」「かわいいよりカッコいいと言われたい」と思っていました。

でも当時は「女の子は女の子らしく」が基本の時代です。私は仕方なく親が買ってきた、いかにも女の子の可愛らしい服を着ることしかできず悶々としていました。

時々兄のお下がりの服(今でいうユニセックスのような柄のもの)が貰えるのが待ち遠しかったのを覚えています。

色もピンクや赤よりも、青や黒。

私の前では平然としていた両親ですが、もしかしたらとても心配していたかも?と自分が親になってから思います。

大人になってもこれらはあまり変わりません。

基本シックな服装が好きで、大きく分けるならボーイッシュです。

でも、男になりたいわけではないのです。

思春期の頃は、いっそ男性になれたらな…と思った時期もありました。

でも、女性である自分ことを心底嫌なわけでもありません。

自分でもずっと不思議に思っていて、時々自分が嫌になりました。

どちらか片方しか選べない世の中なのに、男でも女でもないってどういうことなの?と。

テレビでは「体は男性だけど心は女性」という人は見たことがあるけど、「両方です」なんて言う人見たことがありません。

(…わたしって、相当おかしいんじゃないの…?自分みたいな人、会ったこともないしテレビですら見たことない…)

この事は自分にとってあまりにもセンシティブで、誰にも相談や打ち明けることをしないまま、30歳を超えてしまいました。


そんな中、ネットサーフィンをしていたら「ノンバイナリージェンダー」という言葉を見つけました。意味は「自分の性別がはっきりとどちらにも当てはまらない」。

この言葉を見つけたとき、「これ私だ!」と思いました。

また、この言葉があるということは、同じような感覚を持っている人が一定数いるということでもあります。

別に今まで、「世界で私だけがこの感覚を持っている」とは思っていませんでした。似たような想いを抱えている人はどこかには居ると思っていましたが、まさかちゃんと言葉があるなんて。

ノンバイナリージェンダー(日本ではXジェンダーや第3の性といわれたりするみたいです)は正に私でした。

「その時々によって男のように振る舞うし、また逆もある」

私は、女友達と過ごすと男性っぽく振る舞ってしまうクセが昔からありました。

例えばカフェに入ったら、奥のソファー席は友達に譲る。運ばなきゃいけない荷物も重い物は自分が持つ等です。

これらは無意識にやってしまうことが多くて自分でも「ちょっと男っぽくしすぎちゃったかな?変に思われていないかな?」と後から反省することが多かったです。

逆に女友達から同じようにされるとなんだかとっても居心地が悪いような気分になりました。

でも男友達や旦那だと、これら全てしてもらっても「違和感がない」のです。

ソファー席を勧められたら「えっいいの?ありがとう」って素直に言えるんです。

こんな男でも女でもない自分に長年すごく混乱していたのですが、ノンバイナリージェンダーという言葉は自分を肯定してくれたような気持ちになりました。

自分のような人間はどちらの性別で生まれてきても、きっと同じようなモヤモヤを抱えて暮らしたと思います。

男だったらよかったと思うこともありますが、女でなければ今の夫とは結婚できなかっただろうし、可愛い子どもも産めなかったでしょう。

私の両親は鋭く頭のいい人たちなので、この悩みに全く気が付かなかったとは考えられません。でも一回も自分自身を否定することなく育ててくれたことにとても感謝しているし、親として尊敬します。

自分はまだモヤモヤし続けると思います。なぜなら周りにノンバイナリーをカミングアウトしていないからです。

自分の振る舞いが相手によって変わるたびに、心の反省会もし続けるでしょう。

でも大丈夫。

「これが自分の個性なんだから」ってちょっと思えるようになったので。

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