顧客七階層/前編

顧客七階層とは?

顧客七階層とは、お客さまを七段階に分類したピラミッド構造のこと。

わかりやすく、箇条書きにして、分解しますと、

1.お客さんは、十把ひとからげじゃありませんよ~。

2.一口に、お客さんといっても、七段階のお客さんがいますよ~。

3.それは、階層(ピラミッド型の段階構造)になっていますよ~。

4.一番下から、一番上の最優良顧客へ上がっていきますよ~。

5.新規客になるまで、30分のときもあれば、一年かかるときもありますよ~。

6.頂点に位置する優良顧客の売上(や利益)が全体の70~80%を占めますよ~。

7.だから、最優良顧客を増やしましょうね~。最優良顧客を増やすのは、営業活動の最終目的ですよ~。

8.最優良顧客や、優良顧客は大事なので、特別扱いしましょうね~。

9.大事だからといって、優良顧客に偏ると、そこへ売れなくなったとき、売上が立たなくなって、危険ですよ~。

10.下層の人数が多く、上層の人数は少なくなるのが健全(なピラミッドの形)ですよ~。

11.優良顧客に偏らず、顧客の母数ぜんたいを増やしましょうね~。

ということです。

お客様を段階的に分けて費用対効果を高める

なぜ、七つに分解するのか?というと、費用対効果を高めるためです。

販促にしても、営業にしても、プロモーションは、最終的には値引き行為ですので、

上層を厚くもてなし(予算をかけ)、下層の予算は(10円たりとも)抑えます。

マーケティングの現場にいれば自然と身につく考え方ですが、マーケティングとは無関係の部署(や企業)にいる人の中には、

「お客さまは、皆、平等」

「お客様は、神様」

「お客さまをエコヒイキしてならない」

と本気で信じている信者が少なくありません。

なーんの!エコヒイキしてイーんです。というよりも、エコヒイキしなければなりません。


極端な話、毎日、100万円ぶん買ってくれる顧客と、年に一回、1万円だけ買う顧客を、同等に扱えますか?

年間売上 3億6千万円 vs 1万円

の差ですよ?

お客様は、人道的には平等かもしれませんが、経済的には不平等であって当然です。それぞれの財布の事情は、平等ではありませんので。

それに、優良顧客はライバルも狙っていますからね。厚くもてなして、流出を防ぐのは、基本的な施策です。

それなのに(顧客七階層を理解していないと)

・すべてのお客さまへ、一軒一軒あいさつ回りする

・すべてのお客様へ、同じように接する

という、費用対効果の低い企業活動になります。

年末年始の挨拶回りでもない限り、すべての顧客を訪問する必要はありません。

なぜなら、人件費が最も高額だからです。


訪問すべき所は、訪問するし、訪問しなくてもいい所は、別の何かで充用する。

それが、戦略です。

顧客七階層はAIDA原理と一致する

七段階の顧客は、

1.最優良顧客 … 多額の、あるいは、頻繁に、大量に買ってくれる一部の顧客。

2.優良顧客 … 平均以上に買ってくれる少数の顧客。

3.一般顧客 … 平均以下の多数を占める顧客。

4.新規顧客 … 初めて購入した層。二度と買わないお客さんも多い。

5.見込客 … 取引交渉する層。価格を尋ねる。見積もりを取る。

6.潜在客 … 興味を示す層。資料請求する。手に取って見る。現地を訪ねる。

7.認知客 … 商品を知っている層

に分類できます。


この一年間で進化させたのは、6と7で、以前は、

6.疑似客 … 商品を知っている層。見てるだけ。資料請求しただけ。

7.未来客 … 商品を知らないため、いずれ、お客さんになるかも知れない層

でした。潜在客と疑似客は、同じ意味ですが、「疑似」の意味が分かりにくいため、「潜在」へ変更しました。

さらに、商品を知らない層まで階層に含めていいのかという自己懐疑が14年間、残火のように、くすぶり続けていました。

知らないから、知るのであって、知っていれば、知る必要がなく
(営業活動も然りで、告知済みなのに、また告知するから嫌われるのであって)それならば、

「知らないから → 知らされて → 知った」

という時系列の解釈が成り立ち、知っていれば、最下層へ含めることができるため、七段階目を、認知客へ置き換えました。

すると、どうでしょう!


新規顧客、見込客、潜在客、認知客の四下層が、AIDAの法則と見事に一致したのです。

さらに、「新規の営業活動は告知から始まる」という、営業プロセスとも一致しました。

さらに、さらに、

新規客は、AIDA

既存客は、VFM

で切り分けられることが明らかになりました。

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