本質論>アウェイク
Awake
アウェイクを直訳すると、
・~の目を覚まさせる
・~の興味を引き立てる
・~を活気づかせる
・~を呼び起こす、呼び覚ます
といった意味になる。一言でいえば、覚醒。
ご存知、必要(ニーズ)と要求(ウォンツ)と技術(シーズ)にならぶ、需要喚起の4大要素である。
これを付加価値マーケティングでは、
Wants[ウォンツ]要求
Awake[アウェイク]覚醒
Needs[ニーズ]必要
Seeds[シーズ]技術
それぞれの頭文字を取って“WANS[ワンス]”と名づけた。
“WANS[ワンス]”は、調べなければ判らない。よって、WANS[ワンス]需要調査。
形式知
では、何を覚醒すれば良いのか?それが、インサイトである。
インサイトとは、本心・図星・気づきのこと。
インサイトが形式知になっていれば、本心や図星のこと。暗黙知では、気づき。
本心は、文字か言葉になって伝わる。求婚や告白が典型的な例であろう。
逆に、誤って伝わることもある。見栄を張ったり、立場上、建前論で押し隠す、誇張や虚偽や黙秘である。
気分で、変わることもある。
本心は、いつも正しく伝わるとは限らない。
また、本心は、露呈されるとは限らない。口が裂けてもいえない本心もあろう。
露呈されなければ知る由もない。秘密のベールに包まれた本心は、探り当てるしかない。
探り当てるには情報が要る。マーケティングにおけるリサーチ(調査)である。
暗黙知
また「あの人が好き」という秘めた想いを、誰かに「あの人が好きでは?」と指摘され、図星のとき、激しく抗うか、素直に頷く。
それが、言われて初めて「そう言えば、そうかも知れない」と気づくケースのように、暗黙知の時もある。
人でなくてもいい。食べ物でもいい。「よく××を食べてるね。××が好き?」と問われて
「そういえば、意識したことがなかったけど、××が好きなのかも」
と思った経験が誰しも一度はあるだろう。
あるいは、誰かと会話していて、自分で発した自分の言葉に、思わずハッとしたこともあろう。
この、暗黙知が最も手ごわい。本人さえ気づいていないのだから、探査するのは容易ではない。拙著でいうところの
人は、何が欲しいか、自分でも解っていない
ということである。それは、目覚めさせなければならない。Awake[アウェイク]覚醒である。
では、覚醒するために、どうやってインサイトを見つければ良いのだろう?
オブザベーション・リサーチ
インサイトを発見する絶対的な手法やツールは、まだ確立されていない。もし確立されれば、超高額でも売れるに違いない。億万長者になれるかも知れない。
今のところはフォーカス・グループ・インタビューや、デプス・インタビューなどの観察法による定性調査が一般的である。
※デプス・インタビューは、インデプス・インタビューとも、ディティール・インタビューとも、パーソナル・インタビューとも呼ばれる。
「えー?結局、グルインか面談なの?」とガッカリした方は、マーケティングの実務家であろう。
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