売れる営業マンになる方法《上巻》

お客さんの許へ赴く攻城戦のプロモーション戦略は、戦略から戦闘までの流れが、垂直落下式のプロモーションになっていなければならない。

戦略から続く戦術および戦法と戦闘が一貫して初めて「売れる営業」足り得る。

例えば、パンフレットという武器を経営陣が作ったとしよう。作るといっても経営者がコピーを考えるわけでも、デザインを考えるわけでもない。

しかし、パンフレットの制作費は、営業マン個人の給料からではなく、会社の懐から捻出される。GOサインを出せるのは経営者のみ。社員には不可能。

その、戦略に基づいて作られたパンフレットは、現場の最前線で使う営業マンが使いこなしてはじめて活きたパンフレットになる。それには、

  パンフレットという武器を使った現場での戦い方を知っているか?

ということである。どんなに優れた戦術であっても、現場で戦う戦士がそれを駆使できなければ、その戦術は垂直落下しない。


ットという武器の美観も大事だが、それ以上に、そのパンフレットを

               どう使うか?

が大問題なのである。これは、チラシもホームページも名刺もDMも同じ。

こうした、武器の使い方や戦い方を「戦法」という。

…というところで No.190 売れる営業マンになる方法《後編》 は終わった。

今回からは、章を改めて「売れる営業マンになる方法」を《上巻》《下巻》で継続することにしよう。反響次第では《中巻》が差し込まれるかもしれない。

SPとPR

パンフレットの例が続く。

IR対SPのパンフレットが全く異なるように、パンフレットは、一社に一冊とは限らない。一社に一冊でなければならない法律など、どこにも無い。

具体的には、SP(販促用)のパンフレットであるにもかかわらず、鹿爪らしい顔の社長の写真と一緒に

           「ご挨拶」が載っていないか?

ということである。社長の挨拶が載っていれば、商品が売れるとは限らない。それどころか、そのような連鎖法則など聞いたことがない

社長の顔写真があれば商品も売れるどころか、現実には、そのパンフレットを使って戦う営業マンすら「挨拶」を読んだことが無いのではなかろうか?

SP用のパンフレットは、社長を売るツールではない

            目的は、販売を促進することのみ。

そこに、社長の挨拶が必要かどうか考えてみてほしい。

販売の促進を目的に作られる武器(ツール=ここでの例示におけるパンフレット)に、社長の顔写真は必要か?会社の理念は必要か?それは何故か?


効果を期待できないのであれば、載せる必要など無かろう。

販促のパンフレットを、コーズマーケティング(Cause-Related Marketing)用のパンフレットにして、何の意味があるのか、明文化してみることだ。

SPとPS

挨拶は、PR(広報)の領域である。理念も、社会貢献も、PR(広報)の領域である。たとえば、

         「私達は法令を遵守する会社です」
               ↓
   「おおお!それなら、パンフレットに載っている、この商品を買う!」

となるだろうか?そんな短絡的な話は有り得まい

だとしたら、販促用のパンフレットに、社長の挨拶や、経営理念や、メセナやフィランソロピーなど載せたところで何の役にも立たない。

ならば、どこに載せれば良いか?


         PR(広報)の武器(ツール)に載せればよい。

「販促用と広報用の2冊も作る余裕など無い」

という意見も一理ある。ならば、パンフレット以外の武器に載せれば良い。

百歩譲って、紙数という物理的な制限の無いホームページなどでは通じよう。

しかし、攻城戦の営業の場合、パンフレットなる武器は、

          一方的に
          好きな時間
          好きなだけ
          見たいところを
          見たいだけ見れるホームページ
とはワケが違う。

パンフレットは、営業マンの有限かつ貴重な時間(PS)をサポートするためにある。


では、そこに必要なものは何か?を突き詰めていけば、答えは自ずと出よう。

        営業マンが話せない細かなスペック
であり
        営業マンが忘れることもある幾多のベネフィット
であり
        営業マンでは描けない、イラストや写真などのビジュアル

の3点だけは、最小限 必要であることが分るはず。

少なくとも、売りに直結しない社長の顔写真は必要ないことが浮き彫りになるであろう。

売れる営業マンになるための7ヶ条-2

売れる営業マンは、販促と広報を使い分けている。広報では売らないし、販促では売ろうとする。

売ろう!売ろう!売ろう!売ろう!売ろう!売ろう!売ろう!売ろう!売ろう!


買って!買って!買って!買って!買って!買って!買って!買って!買って!

の押しの一手だけでは逆効果だということを、売れる営業マンは知っている。

いつもは売らない。しかし、売るときには売る。広報と販売を使い分けるのが売れる営業マンである。

ということは、販促していないのは問題外、広報していないのも問題外。販売していないとなると、問題外どころか、超大問題である。売ろうとしないのだから、売れないのは当たり前(大笑)

では、この第2ヶ条に基づいて見直してみて頂きたい。たった今、できるハズ。


あなたの会社のパンフレットは、販促と広報が一緒クタになっていないか?

一緒クタになっているとしたら、あなたの会社の武器は、プロモーション戦略に基づいて作られているだろうか?

       では、あなたの会社のプロモーション戦略とは?

答えられないハズがない。マーケティングを採り入れている会社なら。

ましてや、武器(ツール)を作って営業マンに持たせている会社なら、その武器が、どんな戦略に基づいて作られたか周知なはず。

あなたの会社では、どうだろう? プロモーション戦略に基づいた営業戦術になっているだろうか?

一度、検証してみてはどうだろう?

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