紹介は最強の新規営業

紹介は強力な新規営業法


紹介される必要のない業種業態に就いていると、ピンと来ないかもしれませんが、

新しいお客さんを、紹介してもらうことにより、成り立っている業種にとって、
(弁護士、不動産、工務店、石材店、葬儀社、生保、訪販、美容室、自動車etc.)

紹介は、最強の新規営業です。

なぜなら、具体的な話が発生してからの紹介は、極端な話、ほぼ100%で決まるからです。

これが、飛び込みや、電話アポイントを取って売り込む狩猟型だと、1/100以下。

わずかコンマ数%です。チラシや、広告に至っては、1/1,000以下の成約率です。


100% vs コンマ数%

両者には100倍、1,000倍にも及ぶ、

1)時間

2)労力

3)経費

の違いがあります。(3)の経費は、広告費と比べると、分かりやすいでしょう。

(2)の労力は、ぶっちゃけ、濡れ手に粟。

ある日、突然、降って湧くのが、紹介話ですから、何の苦労も要りません。

(ただし、紹介手数料を、使途不明金にしてでも、紹介で仕事を得ている企業というか、業種業態の場合、濡れ手に粟どころの話ではありませんが)


(1)の時間ですと、

・紹介は、一件の成約が、1時間で決まる

・飛び込みは、100時間飛び込んで、一件の成約が、決まるかどうか

仮に、100時間、コツコツ飛び込んで、一件が決まったとすると、紹介に比べて99時間ものロスがあります。

紹介は、その99時間を、他へ回せます。

仮に、一日9時間、就業するとしたら、11日間(ほぼ1/3月)もの時間を無駄にせずに済みます。

それくらい強力な新規営業法が、紹介。

紹介ほど軽んじられている無形財も無し

営業のみならず、紹介は、いい話(ビジネスチャンス)を運んできてくれます。


たとえば、

・自社のみでは実現不可能な事業の協力者を紹介してくれます

・良い仕入れ先を紹介してくれます

・優秀にもかかわらず何らかの事情で浪人している社員を紹介してくれます

まだまだ沢山ありますが、その紹介が欲しければ、どうしたら良いでしょう?

検索してみると、

「紹介して下さい!と声をかけましょう」

というノウハウ(?)に遭遇します。

声をかけるのは構わないにしても、それは、信用されている場合の話であって、

どこの馬の骨とも分からない誰かへ、普通、知り合いを紹介しますか?


紹介は、紹介者の信用を付与する行為です。紹介者の信用があればこそ、

1)時間

2)労力

3)経費

の障壁が一気に取り払われ、成約へ結びつきます。

つまり、信用は、時間と、労力と、経費を凌駕します。これを図式にすると、

信用 > 時間 + 労力 + 経費

になり、

信用なる無形財が、何年もの歳月よりも、何百万歩の労力よりも、何千万円のお金よりも重要なことが分かります。

たとえば、弁護士なら、何十万円~何百万円の弁護費用を、紹介者によっては、何度も何度も紹介してくれますからね。


ところが、現実には、紹介ほど軽んじられている無形財はなく、

突然、一通のメールで、知らない会社の、知らない人から、

「貴社の顧客を紹介して下さい」

という申し込みが現に来ます。あなたなら、紹介しますか?

紹介の目的は?売上(お金)?それとも被紹介者?それとも紹介者?

紹介してほしい気持ちは分かりますが、そこで問題。紹介してもらいたいって、

A)紹介者が欲しいんですか?

B)被紹介者が欲しいんですか?

C)売上(お金)が欲しいんですか?

ということです。大体が(C)売上(お金)目的で、カネの切れ目が縁の切れ目になり、

A)紹介者
とも、

B)被紹介者
とも、

売上(お金)を頂いたらハイさようなら。


それはそれで構いませんが、さよならばかり繰り返していると、いつの間にか、

紹介者も、被紹介者も減り、

誰も紹介してくれなくなり、紹介してくれなくなると、

「誰か紹介して下さい」

と触れ回ることになります。紹介の旨味を知っていますからね。

なので「紹介して下さい!と声をかける」のは、良し悪し。

見知らぬ人や、信用されていない相手へ、紹介を促すのは、(C)売上(お金)目的であることを自白しているようなもの。

慎んだほうが良いでしょう。

toCとtoBの被紹介者を増やすにはインセンティブが必須

次に(B)被紹介者が目的のプロモーションは、マーケティングでも使われます。


メンバー・ゲット・ア・メンバー(Member-Get-A-Member.略してMGM)や、

フレンド・ゲット・ア・フレンド(Friend Get A Friend.略してFGF)は、

インセンティブ(お礼)と引き換えに、新しいお客さんを紹介してもらう手法
で、

「お友達紹介プログラム」といえば、一度は聞いたことがあるでしょうけれど、

飲料メーカー等のマーケティングで、筆者が経験した限りでは、人種も言語も異なる米国とは異なり、同じ日本人へ向けて用いる場合、

細心の注意を払ったほうが良いでしょう。


「友達を売れってのか!」というクレームになりかねませんので。もっと凄いクレームもありましたが(苦笑)

いずれにしても、被紹介者が目的でしたら、

A)紹介者

B)被紹介者

へのインセンティブは必須です。

ちなみに、BtoBでも、インセンティブが必須です。ビジネスは、取引ですから、ギブ&テイクが基本で、

無償の愛のような、Give & Give や、もらってばっかりの、Take & Take は、

親子でしたら成り立つかもしれませんが、ビジネスでは、人間関係を壊します。

なので、無理やりにでも Give & Take にしなければなりません。


ただし、これは、筆者のポリシーですので、誰に押し付るものでもありませんが、

もらってばかりの Take & Take を良しとして Giving に気づかない我利我利亡者へは、二度と紹介しません。

Givingといっても、金銭での紹介料は使途不明金になりますので避けたほうがよく、

具体的には、紹介してもらったら紹介し返すなり、紹介料に見合う商品を購入してあげるなり、何らかの形で返すほうが、次の紹介も期待できるでしょう。

いずれにしても、タダで紹介してもらおうなんて甘い考えは捨てることです。

紹介者(間接客)は、現在客(直接客)に勝る(場合もある)

もっとも重要なのは(A)の紹介者(間接客)です。

紹介する人は、また紹介してくれるからです。

その反対も然りで、紹介してくれない人は、どんなに頼もうと、紹介しません。

それが、その人のポリシーだからです。

だ・か・ら、紹介 し て く れ る 人は、大切にしなければなりません。

特に、何度も紹介してくれる紹介者は、お金こそ払ってくれませんが、

お金を払ってくれる直接客以上の「お得意様」つまり、顧客です。

紹介者は、お得意様。つまり、顧客です。

紹介者は、お得意様。つまり、顧客です。

紹介者は、お得意様。つまり、顧客です。

三回も繰り返せば充分でしょうか(笑)



どこの企業も、顧客を増やすために、作戦を練っていますよね?

そのために(企業によっては70%以上の)人員や予算を投じていますね?

顧客は、大事。では、紹介者は?

     紹介者(間接客)は、現在客(直接客)に勝る(場合もある)

にもかかわらず、顧客と同様(時に以上)の紹介者を増やすことには無頓着で、

せいぜい、先に挙げた「紹介して下さい!と声をかけましょう」程度でしょう。

このように、紹介者の増やし方は、ほぼ論じられていないのが現状です。

紹介者が顧客に勝るのでしたら、顧客を増やす以上に、紹介者も増やす作戦を立てるのが得策。

どうやって、作戦を立てる?

信用あっての紹介ですから、信用を築く必要があります。

どうやって、信用を築く?


度重なる接触によって、信用に値する人物であることを、伝える他ありません。

どうやって、伝える?

地道な接触によって、です。


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