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【パデル】カウント別でバンデッハのコースは変わるのか?(その6)

photo credit: Padelazo.com Bea Ramirez 5 padel 2 femenina open benefico matagrande antequera diciembre 2012 via photopin (license)

カウント別で見るバンデッハコース、女子は2試合丸々データが取れたので合計して傾向を見ていきます。

▼バンデッハとは

さて、どんな傾向が出たでしょうか。

検証動画

2つの試合動画より、それぞれ後述のペアのバンデッハをピックアップ。

World Padel Tour Estrella Damm Barcelona Master 2020 Cuartos de final
Mari Carmen Villalba / Verónica Virseda vs Ariana Sánchez / Alejandra Salazar
より、Villalba / Virsedaペアのバンデッハをピックアップ。
World Padel Tour Estrella Damm Barcelona Master 2020 Cuartos de final
Mapi Sánchez Alayeto / Majo Sánchez Alayeto vs Paula Josemaría / Marta Marrero
より、Mapi / Majoペアのバンデッハをピックアップ。

検証結果

まずはフォアサイド選手のバンデッハコースから見ていきます。

カウント:センター|フォア|バック
合計:34%(32本)|56%(52本)|10% (9本)

0-0:45%(9本)|50%(10本)|5%(1本)
0-15:9%(1本)|82%(9本)|9%(1本)
0-30:0%(0本)|100%(2本)|0%(0本)
0-40:0%(0本)|67%(2本)|33%(1本)
15-0:20%(1本)|80%(4本)|0%(0本)
15-15:66%(4本)|17%(1本)|17%(1本)
15-30:63%(3本)|25%(2本)|12%(1本)
15-40:0%(0本)|100%(1本)|0%(0本)
30-0:0%(0本)|100%(1本)|0%(0本)
30-15:0%(0本)|50%(1本)|50%(1本)
30-30:33%(5本)|67%(10本)|0%(0本)
30-40:22%(2本)|56%(5本)|22%(2本)
40-0:0%(0本)|100%(1本)|0%(0本)
40-15:0%(0本)|0%(0本)|0%(0本)
40-30:50%(3本)|33%(2本)|17%(1本)
40-40:67%(2本)|33%(1本)|0%(0本)

フォアサイドのバンデッハは基本的には相手のフォア選手へ打ちますが、カウントが拮抗している時はセンターに向けて打つことが増えてくるようです。

バックサイドの選手に向かってバンデッハを打つことは、そもそも全体の1割程度で、カウントによっての傾向はあまりなさそうですね。

続いて2試合分のバックサイドのバンデッハコースを見ていきます。

カウント:センター|フォア|バック
合計:14%(13本)|9%(9本)|77% (72本)

0-0:6%(1本)|0%(0本)|94%(15本)
0-15:10%(1本)|30%(3本)|60%(6本)
0-30:0%(0本)|0%(0本)|100%(1本)
0-40:0%(0本)|0%(0本)|100%(1本)
15-0:0%(0本)|14%(1本)|86%(6本)
15-15:14%(1本)|0%(0本)|86%(6本)
15-30:29%(2本)|0%(0本)|71%(5本)
15-40:0%(0本)|0%(0本)|100%(1本)
30-0:50%(1本)|0%(0本)|50%(1本)
30-15:0%(0本)|0%(0本)|100%(4本)
30-30:17%(1本)|17%(1本)|66%(4本)
30-40:22%(2本)|12.5%(1本)|62.5%(4本)
40-0:50%(1本)|0%(0本)|50%(1本)
40-15:20%(1本)|20%(1本)|60%(3本)
40-30:8%(1本)|17%(2本)|75%(9本)
40-40:25%(1本)|0%(0本)|75%(3本)

カウントによってはサンプル数が少ないので、一概に言い切れないところではありますが、カウントが進むとセンターや正面の相手選手に向かって打つことが増えていくようです。

バックサイドは対角の選手に向かってバンデッハを打つことがほとんどで、特にゲームの序盤ほど変にコースを狙わないように数字が出ています。

両サイドのバンデッハコースを合計すると以下のような割合になります。

カウント:センター|フォア|バック
合計:24%(45本)|33%(61本)|43% (81本)

0-0:28%(10本)|28%(10本)|44%(16本)
0-15:10%(2本)|57%(12本)|33%(7本)
0-30:0%(0本)|67%(2本)|33%(1本)
0-40:0%(0本)|40%(2本)|60%(3本)
15-0:8%(1本)|42%(5本)|50%(6本)
15-15:38%(5本)|8%(1本)|54%(7本)
15-30:47%(7本)|13%(2本)|40%(6本)
15-40:0%(0本)|50%(1本)|50%(1本)
30-0:33%(1本)|33%(1本)|33%(1本)
30-15:0%(0本)|17%(1本)|83%(5本)
30-30:29%(6本)|52%(11本)|19%(4本)
30-40:24%(4本)|35%(6本)|41%(7本)
40-0:33%(1本)|33%(1本)|33%(1本)
40-15:20%(1本)|20%(1本)|60%(3本)
40-30:22%(4本)|22%(4本)|56%(10本)
40-40:43%(3本)|14%(1本)|43%(3本)

まとめるとこんな感じでしょうか。

・ポジションに関わらず、ストレートにバンデッハを打つことはかなり少ない
・フォアサイド選手ほどセンターを使い、バックサイド選手ほどクロスへ打つ
・両ポジションを合計するとバンデッハはバックに集まりやすい
・ゲーム後半になるにつれ、少しセンターへのバンデッハも増えていく

相手選手のロブや、その前のショットなどでブレが生まれることはありそうなデータではありますが、少し傾向は見えてきたでしょうか。

バンデッハを打つ時、意外とセンターを意識していないことはあるかと思うので、「試合中2割もセンターにバンデッハ打っていないな」と思ったら、もう少しコースを散らしてみてもいいかもしれませんね。

男子選手ももう1試合ほど計測して、それも合わせてバンデッハのコースデータを見ていきたいと思います。


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