見出し画像

誰も教えてくれない就活準備の基礎知識~前段の話~

前回の記事では、記事の方向性を示しました。
今回から複数回に亘って、ライフイベントごとのテーマとして、「新卒の就活準備」に関するテーマで記事を投稿します。

今は就活準備をしている学生が多いと思います。
また、採用担当の方が見てもお役に立てる内容と思います。何かしらの気付きに繋がれば幸いです。

1.就活生との関わり

まず最初にお伝えしますが、私は決して、就職ナビの企業の人間ではありません。ただ、10年以上就活生と密に接してきた経験があります。

私は10年以上人事として採用業務に携わってきました。
その中では、会社説明・面接・内定者フォローなどを全て担ってましたが、
それらに加えて、大学訪問ならびに学内での就職支援も行っていました。

というのも、私が以前勤めていた企業では、新卒採用において就職ナビを使用しておらず、10年以上、直接大学に行って就職支援や採用を行う、訪問型の採用を実施していました。卒業生や自社業務と親和性がありそうな大学や学科に訪問して、直接求人を出す、というスタイルです。

そのため、これまで延べ40以上の大学に訪問し続けましたし、学内での企業説明会、就職支援セミナー、キャリアセミナー、500名以上の就活生への就活準備支援なども行ってきました。

通常、採用担当が会うのは、自社を希望する学生だけですが、私の場合は、自社を希望しない学生と会い、さらに就職支援の手伝いもする、という少し変わった活動をしていました。

そうした経験から、広く学生の生の声や悩みを聞いていましたし、大学の就活支援イベントでは手が届かないところも知っています。繰り返しますが、私は決して就職ナビの業者ではありません。しかし、今回お伝えするのは、私が見て聞いて支援してきた、学生のリアル悩みに即した内容です。

2.誰も教えてくれないとは?

就活を始める際、恐らく多くの就活生が、就職ナビ・本・学内セミナー・先輩やOBOGの話などから、就活準備のための情報収集をすると思います。

例えば就職ナビでは、履歴書の書き方や自己分析の仕方、企業研究の仕方などが記載されています。学内セミナーでも、1つ1つの準備の仕方を教えています。OBOGの話では、実際に訪問した企業や就活準備の具体例などを聞くことができるでしょう。

それらはどれも必要な情報ですし、決して間違っていません。
では、その内容を聞けば就活準備ができるのでしょうか。

実際に就活生に聞いたことがあります。
学内セミナーどうだった?就職ナビのセミナーどうだった?と。
その時の回答は「言っていることは分かるけど、で?っていう感じ」でした。
就活生としては、言っていることは分かるけど、いざそれで就活準備をしようとするとよく分からない、と感じていたのです。

なぜこういうことが起きるのか。
実は、就職ナビや学内セミナーなどでは次の3点が明確でないのです。
①就活準備の繋がりと優先順位
②就活準備の目的
③就活準備の観点

まず①ですが、就職ナビや学内セミナーでは、履歴書の書き方・自己分析の仕方・面接の仕方などをバラバラに教えます。しかし、本来は全てに繋がりがあり、優先順位があります。

その繋がりや優先順位を理解せずに点で準備をしようとした結果、何をしたらいいのかが分からなくなり、後になっての手戻りや、最悪の場合就活の長期化に繋がります。

そして②ですが、手法は様々なところで教えてもらう機会があります。しかし、目的が曖昧になっていることが多いです。そのため、目的が分からない中で準備をすることになり、自分の準備が正しいのか間違っているのかが分からなくなるのです。

最後に③は②とも近いのですが、自己分析や企業研究をするための手法は教えてくれますが、どういう観点で行えば良いのかは教えてくれません。

企業研究は企業のHPを見なさい!競合他社と比較しなさい!と言われても、HPのどこを見たらいいのか、競合他社と何を比較するのかは、判断の基準はどこにあるのかは、教えてくれないため、断の基準はどこにあるのかは、教えてくれないため、いざやってみてもよく分からない、ということが発生してしまいます。

以上3点が「誰も教えてくれない」部分です。
逆に言えば、この3点が明確になると、就活準備はスムーズになります。実際に就活生との個別面談では、この3点をお伝えしつつ1つ1つを整理することで納得のいく就活へと繋げていました。

次回以降は、全体像や就活準備のポイントの具体的な話に入っていきたいと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?