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スナガレイに寄生するカイアシ類(Kakui 2024)

私が関わった論文の短い紹介.

”スナガレイに寄生するカイアシ類(甲殻類)”

Kakui (2024) は,スナガレイという魚の寄生虫に関する研究成果です.魚の寄生虫には様々なグループが知られていますが,特に有名なグループの一つにカイアシ類というケンミジンコなどが含まれる甲殻類の一群があります.本研究はスナガレイの鰓の近くに寄生するカイアシ類の一種の正体について調べたもので,本種についてメナシウオジラミ属(Lepeophtheirus)の一員(Lepeophtheirus schmidti)として扱うのが妥当だということを明らかにしました.

本種は指導学生であった本間理子さんの論文(Homma et al. 2020: https://doi.org/10.1016/j.parint.2020.102135)で近縁種を扱って以降,存在が気になっていた種で,いつかスナガレイを釣って研究するぞと思っていたのですが,ある日スーパーで偶然スナガレイを見つけたので買って調べてみたところ本種が得られたため,今回論文にしました.

スナガレイとLepeophtheirus schmidti;魚の撮影はまな板の上にて.魚は食べました

論文詳細
Kakui K (2024c) Molecular phylogeny confirmed “Pseudolepeophtheirus” schmidti Gusev, 1951 is a member of Lepeophtheirus (Crustacea, Copepoda, Caligidae). Spixiana 46: 173–177.

Link:https://pfeil-verlag.de/publikationen/spixiana-zeitschrift-fuer-zoologie-band-46/
PDFリンク:こちら


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