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ゲーム作りを体験したい人の選択肢いろいろ

平成元年生まれの自分と同じ世代の人の中には、RPGツクールが思い出深いという人もいるだろう。
「自分でゲームが作れるんだ!」と興奮した記憶は今でもキレイに残っている。コクヨのノートにシナリオと呼べるほどではない自分の物語を書き、それを友人に恥ずかしげもなく見せ、なんとかRPGツクールで表現しようとして、途中で飽きて放り投げてしまった。

ちゃんと調べると、実は1990年、つまり平成2年から存在するソフトウェアであり、今ではRPG MAKER UNITEとしてUnityアセットに進化している。
大人になっても、夢や希望は無限大だったあの頃の気持ちをいまだに携えている人も少なくないはずだ。

最近、諸事情でGB Studioを触り始めた。
非常によくできていて、これがなかなかに奥深い。この記事では、現代に残る先述したような色褪せない気持ちを体現するためのツールをまとめていこうと思う。

GB Studio

最初に紹介したいのが先に触れたGB Studioだ。
ゲームボーイで遊ぶようなレトロ感あふれるゲームを開発するためのツールである。出力先は基本的にitch.ioであり、デバイスに落とし込むとなるとAnaluge社のPocketというデバイスが出力先の候補となる。(これが地味に高くて買うのを躊躇っている)

上記の動画のように、小さな画面上でドット絵を動かしてゲーム作りができるのだ。
もちろんスクリプトと呼ばれる機能を使ってロジックを組むこともできるし、コリジョンという物理機能やトリガーという当たり判定もある。音も出せるしプリセットとして横スクロールゲームやシューティングゲームにも対応している。
とっても楽しいのでぜひ遊んでみてほしい。WindowsにもMacにもDebian系LinuxにもRedHat系Linuxにも対応している。

GB Studio

Scratch

続いて最も有名であろうScratchだ。
説明も不要かと思うが、これはこれで語るべき言葉が多かったりする。

仕事の一環として、専門学校で教鞭をふるっているのだが、その学校の体験授業一発目でScratchを使った。
ゲームロジックなどといった高尚な話をせずとも、ただただスプライトと呼ばれる画像たちに命令を与えていくというプロセスだけでゲームを作れる。

体験授業で作ったScratchの一コマ

ブロックと呼ばれるコマンドたちの種類も豊富な上に、変数もしっかり管理できる。
さらにはグローバルの概念なんかも教えられる。なんて素晴らしいツールだろうか。小さなお子さんから大人まで、無限に遊べる楽しさがある。
ぜひこちらも一度使ってみてほしい。Webブラウザでも使えるという気楽さがある。

Scratch

RPGツクール

さらにRPGツクールも書いておこう。
先に触れた通り、長い歴史のあるゲーム制作ツールである。実は小学生のとき以来、まだ触っていない。

UnityのアセットとしてRPG MAKER UNITEがあるのは説明したが、スタンドアロンとしてRPGツクールMZもまだ現役だ。
スーファミのFFのようなバトルシーンや、ドラクエのようなマップシステムが作れることがうかがえる。

Unityを教えている身としては、こういったツールを使わずにRPGの開発方法を教えていかなくてはいかないので、逆に言えば触っておくべきなんだろうなとは思っている。
でもまだ、あの小学生の頃の楽しかった気持ちを大人として講師としての視点で上書きしたくないというワガママで触れていないのだ。うーん、悩みどころ。

RPGツクールMZ

他のツールたち

実は他にもまだまだたくさんのゲーム制作ソフトたちがある。
さすがに全部紹介するのはめんどくさい文字数の関係で差し控えておこう。

昔とは違い、本当にたくさんの選択肢ができた。
なんて素晴らしい時代なんだろう。そんな時代だからこそ、選択肢の多さでなかなか始められないという人もいるのではなかろうか。
もしあなたが自分と同じくらいの年齢の大人なのであれば、ひとまずGB Studioあたりから始めてみてほしい。ゲームボーイを買ってもらったあの日の興奮を思い出すことができる。

ゲーム制作という世界

できれば、こういった手軽なツールから始めて、ゲームエンジンやDirectXなんていう世界まで踏み込んでいってほしい。
想像以上にゲームを愛している人は多く、ゲーム作りを愛している人も多い。そしてゲーム作りのコミュニティは他の界隈と違って比較的平和だ。(他意はない)

自分はPM/PdMとしての振る舞いやWeb開発、セキュリティ、インフラ、そしてゲーム開発を教える立場として多くの人にITに興味を持ってもらいたい。
ちょうど8月からYouTubeで発信することを始めたので、そこでもときどきゲーム開発について取り上げていこうと思う。


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