七夕研究所へようこそ
はじめましての方も、いつもお世話になっておりますの方も。株式会社七夕研究所と申します。
お見知りおきください。
記事作成担当:北島哲郎 (株)七夕研究所CEO / (個人事業)七夕研究所代表
何を目指す会社?
株式会社七夕研究所は、日本最高の「文系」の研究所を目指す組織です。 あえて「文系」というあいまいな言葉を使って、手掛けること・手掛けないことの厳密な区別を目指さない立場を表明しています。
代表の身近にも、社会科学や人文科学の研究者の方はたくさんいます。皆さん口をそろえておっしゃるのが研究費の苦しさ。著名な先人の全集を購入するためにわずか200万円の研究費をひとりの研究者が拠出できず複数の研究者が合同で購入した話には衝撃を受けましたし、お金が手に入ったとしても公的研究費は厳しい運用ルールが課せられて自由なオペレーションができないことの苦しさは一般報道でも知られている通り。もちろん研究費の多くは競争資金なので応募にも大変な労力がかかっています。
年間100万円や200万円など、新卒どころかアルバイトの雇用でもかかってしまう程度の費用感です。その程度の研究費を公的に獲得するのが難しい現状ならば、いっそのこと研究からビジネスまでのループを自社で作ってしまってそれで稼いでいけば研究を加速できるのでは?
(株)七夕研究所の目標は、こんなエピソードを踏まえた議論から生まれました。
過去にこの方針を実現していた企業があります:理化学研究所。現代の私たちにとって理化学研究所は日本国を代表する公的研究施設の一つです。ですが、歴史をさかのぼってみると戦前の理研は官民合同組織で、特に研究費を稼ぐうえでは民間企業としての理研の存在感が大きいものでした。
さまざまなテーマで研究を進めつつ、売れそうなものは全部売る。ビタミンAが多大な売り上げを理研にもたらしたのは有名な話で、結果一時期の理研は研究費を使っても使いきれず、民間企業としての理研は巨大科学にも手を出していました。通常は国家レベルで手掛けるはずの領域にまで手を出せる民間企業というのは、歴史にみてもかなり異常な存在です。 さすがに現代の社会で自然科学の巨大研究を民間で手掛けるには無理があります。イーロンマスクのSpaceXでさえNASAと連携していますし、創薬はあまりにコストが跳ね上がりすぎて経営のかじ取りが難しくなってしまいました。でも、文系の研究をビジネスに結び付けることはまだまだ可能では?それこそが、(株)七夕研究所の存在価値です。
NISTEP(科学技術・学術政策研究所)という文科省直属の国立試験研究機関があります。NISETPは、毎年「大企業がどの程度どんな研究に投資しているか」を知るための調査を進めていて、2022年度のデータがあります。その中には「人文社会科学の研究に取り組んでいるか」という趣旨の設問もあるのですが、この比率はわずか2%程度です。ここ最近増えてはいるのですが、それでもたったの2%。
人文社会科学分野の研究を支援している一般社団法人デサイロという組織が最近「人文・社会科学を取り巻く課題マップ」を発表しました。課題マップによれば、民間での人文社会科学分野の研究は特定のテーマの課題を解くというよりは、いまだに研究そのものへの取り組みの姿勢すら見えていないのが現状のように見えます。
人文社会学の研究とビジネスを結びつける可能性には、まだまだ未踏の大地が広がっているはずです。私たちは、日本最高の「文系」の研究所を目指し、そして自分たちでビジネスを展開して稼いで、研究とビジネスのループを回してまいります。
このnoteは何を目指す?
七夕研究所のいまと未来をお伝えしつつ、私たちが発信したいことを深堀りする場です。
記事作成、社内メンバはもちろん書きますが、そのほかにも協力いただいている研究者の皆さま、そして代表がサブタスクとして育てている個人事業サイドで関わっている皆さまにも書いていただく予定です。
トップ画像はnoteのサービス「みんなのフォトギャラリー」からいただきました。
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