見出し画像

ただ…恋してる

【テーマ:恋】

原作、脚本/tana.Ellis.Kelly
----------------------------
【音声出演】

男性役/MASAKI様
女性役/桜吹雪様

30代男女…20代でそれぞれお互いにお互いの恋愛を経験してきた2人…

数年前に失恋を経験した女性
叶わぬ恋を経験してきた男性

【恋】【2月】【バレンタイン】
-------------物語-----------------------

桜吹雪さん(ナレーション)
「儚く散った恋…静かな駅のホームに座り込んだ私は淡い木漏れ日に心惹かれて手を伸ばす…その瞬間、涙が溢れ出た…そして、その涙で知った…私は失恋したんだと…恋なんかしなければ良かった…もう恋なんかしない…そう自分の心に誓った…。」

MASAKIさん(ナレーション)
「恋は不思議だ…昨日より明日、明日より今日…と毎日が楽しくて大切になる、
この瞬間を大切にしたい、大事な人を失いたくないから、大切な人には必ず伝えるようにしている、一緒に居てくれてありがとうの言葉を」

桜吹雪さん(心の声)
「恋は魔法のようだ…失恋をした数年後にまた恋をして、今、私は大好きな彼を駅のホームで待つ…彼の足音が聞こえ始めたら、そっと目を閉じる…少し駆け足…そして一歩、二歩とゆっくり私に近づいて、肩を2回叩く…そして、優しい声で」

MASAKIさん
「お待たせ、ごめんね、いつも待たせてばかりで…。うん?何?どうした?なんでいつも目を閉じているの?」

桜吹雪さん
「あなたの足音を聴いていたの、どんどん私に近付いてきているあなたの足音と一緒に、私の胸の高鳴りもドキドキも、どんどん大きくなっていくの」

MASAKIさん
「足音を聴いていたのかぁ…何か考え事をしているのかと思ってた」

桜吹雪さん
「恋をしていると、全てが愛おしくなる、待ち時間も足音も、そして、今、私は恋しているんだなって…そんな風に想える自分自身のことでさえ愛おしくて」

MASAKIさん
「全てが愛おしいかぁ…うーん…ごめん、よく分からない」

桜吹雪さん
「恋をするって、そういうことじゃない?今、何をしているかな?今度いつ会えるかな?って相手の事で頭いっぱいになって、相手の事を考えるだけで胸が苦しくなる感情」

MASAKIさん
「うーん…その一瞬一瞬で、相手のこういうところ可愛いな、好きだなって思うことはあるけど…胸が苦しくなるは、よく分からないな…」

桜吹雪さん
「好きの度合いの問題なのかな…そもそも、私に恋してる?」

MASAKIさん
「もちろん、好きだよ。恋してるなんて恥ずかしくて言えないよ、あっ…ごめん、ちょっと気になった…その手、真っ赤だよ、大丈夫?手袋は?」

桜吹雪さん
「私の手袋は、ここ!ここにあるの」

MASAKIさん
「うん?なに?なに?なに?」

桜吹雪さん
「私の手袋は、あなたのコートのポケット」

MASAKIさん
「そういうことかぁ…さぁ、どうぞ!あなた専用のポケット、温かいですよ」

桜吹雪さん
「それでは、おじゃまします…うん…温かい…」

MASAKIさん
「さっきの話だけどさ…その、恋しくなる話…それはその人に寄って恋しい感情も違うんじゃないかな?胸が苦しくなるような感情もあれば、俺みたいに、今この瞬間に、あーいいな、好きだなって思える、この一瞬も恋しい感情」

桜吹雪さん
「そっか…じゃぁ私は私の恋のカタチであなたを愛おしく想っていればいいのかな」

MASAKIさん
「今、こうして君が隣にいて笑っているそれが愛おしい…」

桜吹雪さん
「あっ、渡したいものがあったんだった」

MASAKIさん
「あっ、伝えたいことがあったんだった」

桜吹雪さん(ナレーション)
「ただ…この駅のホームであなたを待つ…今この気持ちが私の恋のカタチ」

MASAKIさん(ナレーション)
「この駅のホームで空を見上げたとき、頭に浮かぶのは隣にいる君の事、これが俺の恋のカタチ」

桜吹雪さん
「ハッピーバレンタイン…あなたと」

MASAKIさん
「ハッピーバレンタイン…きみと」

------------完------------
※あとがき
【恋】というのは、この微妙な男女の距離感すらも恋しいと感じさせてしまうものなのかもしれない…
ただ、カタチにこだわらず、2人だけにしか分からない感情で、2人が思い合っていけたら…それだけでいいような気がした…Happy Valentine MASAKIさん
Happy Valentine 桜さん…
感謝の気持ちを込めて…

DJ MASAKIさんのドラマシアターにて
MASAKIさん、桜吹雪さん宛に脚本の書き下ろしをさせて頂きました。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?