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もう終わりにしよう


と思っても続いてしまうことが 

この世にはたくさんある気が 

するようなしないような気がする





コロナから与えられた[圧倒的暇]感 

コロナから与えられた[欲求不満爆発]感 

それらは残念ながら 

実体を伴うことはなく

どこにも行けず

絵に描いたような空虚な夜に 

青白い液晶をこねくり回す 




どこにも行けないのなら

せめてしっかりと寝ることで 

身体の役に立てば良いものの 

右脳は未だに反抗的な態度をとる




何かを終わらすことでしか 

何かを始められない気がして

惰性への嫌悪を

変わり映えしない日々への苛立ちを

都合良く僕らは 

終わらせようとしてしまう




振りほどこうとしても 

ずっとずっとついてまわるもの 

ナシにはできない 

ずっと持たされているもの 

生き続けながら 

時々チラ見して 

確かめる

アイデンティティの素180g

自分探しの旅に出かけられる立場は 

新しい生活と引き換えに失った

そんな大それた 

自分発見巨大装置がなくとも 

アイデンティティの素180gを解析する術は

あるかもしれない 





終始という視点ばかりで 

自己分析するのは 

もう終わりにしよう 





終わってないし 

始まってない 

けれども僕らは

延長線にいる

何の線だか 

わかんないけどね

◇◇


瞼を閉じる前に

羊を1匹数える前に

アイデンティティの質量をはかる

(2020年11月@北緯1度)

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