先週の日曜日、夜の日記

ふと外に五感を集中させると、ひぐらしが1日何もしていなかった私を嘲るようにないていた。
日はまだ落ちきっていないが少し月が出ていて一番星がよく見えた。  岩木山の向こう側では、燃えさかっている茜色の太陽が完全に沈もうとしていた。そんな少しウザったい夏の昼と長くて短い夏の夜の狭間の時間帯に、 私は1人、車通りが多いが人通りの少ない道を歩いていた。 涼しいような、生暖かいような優しいそよっとした変な風が私の頬をなでて向こうへ行く。 特に何の予定もないが、このまま何も無いまま1日を終えるのは勿体ないような気が少しして、そんな罪悪感(と言うべきだろうか)を少しでも拭えるようにと、コンビニへ向かった。
家から1番近いローソンに着いたはいいものの、何を買うか全く考えていなかった。 少しでも夜を楽しめるよう、青のモンスターを1本だけ買うことにした。
1本だけのモンスターを手にして店を出た。
帰り道、柔道で何かしら盛り上がっているような実況やテレビの歓声、拍手の音、住民の歓喜の声が光と共に窓から漏れていた。
それききながら、私は1日なにもしていなかった私を虚しく思った。また、そんなことを結局毎日続けている私も虚しく思った。

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