学生の頃の新聞配達での出来事

 いつもありがとうございます。(心臓が弱い人は見ない方がいいかも判りません。)

 私は学生の頃、朝、夕の新聞を配達しており、月末には集金もやっていました。その時のお話を思い出したので、ここに投稿させて戴きたいと思います。

 ある秋のまだ日も明けていない時間で新聞配達中の下り坂一本道での出来事です。

 簡単に説明するとその当時、私はバイクで新聞エリアセンター近くの丘や丘の周辺を新聞配達していましたが、丘を登った後、緩やかな下りの一本道がずっと長さ300mくらい、道幅は5mくらいであります。突き当りが壁となっていてその壁の前にだいたい毎日車が止まっています。また、その突き当りから引き続き右側に曲がる場所でのお話です。

 緩やかな下り坂、その途中、途中で家や団地(団地は1階、2階合わせて15件くらい)がありバイクに乗ったまま、新聞をポストに入れる家もあれば道沿いから奥に入った家もあり、その場合バイクを止めて奥の家まで走ってポストにいれたり、団地であれば同じくバイクを止めて配達する家を1階から配って、階段を昇り2階まで配ります。

 その緩やかな坂道を100mくらいまで配っているとき、なぜか一本道の奥の方から視線を感じました。まだ辺りは暗いのでよく見えないし、わかりません。まだその頃は夏が過ぎても暑かったことと、その一本道は警察があまり来ないような場所だったため、その辺りはノーヘルで配達していました。私は、その視線は近所の人だろうと勝手に思い(新聞の集金も近くの家には多数行っていたため)バイクを止めたり、動かしたりしながら何もかんがえないで新聞を配っていました。

 次の100m位配ったところで、視線を感じるところが坂道の突き当りで車が止まっているその後ろから、なんとなく人からみられているなとわかりました。それでも特にあんまり気にせず残り50mくらいまで新聞を配ったところで、薄っすらと見え始めました。
 少し良く見ると、暗いうえに車に隠れて見えにくいですが、なんとその人は上半身はあるのはわかりますが、下半身がなさそうです。

 「うわーっ、ヤバいものがいるかな」と思い、少しドキドキしながら配達していました。仕事なので新聞配達を途中で辞めて帰るわけにもいきません。5m、10mと段々近くになります。暗いですが視線はまだ感じます。

 かなりドキドキしながら仕事なので配達していますが、その途中から「ヤバイ、ヤバイ、ヤバイどうしよう」思いながらも、しょうがないので新聞を配達しなければなりません、どんどん、どんどん近づいていきます。「うわーめっちゃヤバい」と思っていましたが、

 残り10mくらいのところで正体が解りました。暗かったので人の雰囲気は分かっていましたが、近くでよく見ると選挙のポスターでした。〇〇党と書かれニコッと笑った黒いスーツのおじさんが右手を挙げています。私は坂道の途中からめちゃくちゃビビり、かなりドキドキで、何か取りつかれるかもしれないと思っていましたが、

 それを見た途端、緊張が溶け「ああっよかったー。」とホッとした。そして選挙ポスターに「は・ら・た・つー」と思ったことは私の人生ではこの時くらいだった!

その後一人で半笑いしながら、普段どおり配達しました。お蔭様で突き当りの家の新聞も配達し終わり、何事もなく右に曲がって次を目指しました。その日も最後まで特に問題なく朝刊は配り終えました。

以上、新聞配達での出来事でした。

ありがとうございました。

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