おじさんだけど少女歌劇団に入りた~い!!めざせ!「バ美肉歌劇団」
・はじめに
皆さんこんばんは。
髙橋多聞です。
私、1988年生まれの31歳男性でございます。
日々おじさん街道を驀進しております。
今年の12月には32歳になり、順調にいくと来年の12月にはなんと33歳になるそうです。
それと関係しているかはわかりませんが、毎日すごい勢いでヒゲが伸びます。
さて、これからインフィニティ・ガントレットの力を使い、美少女になろうと思います。
グググ……
パチン
ムリでした。
インフィニティ・ガントレットの力では難しくても、テクノロジーの力を使えばおじさんでも美少女になることは可能です。
今、世間ではそれを「バ美肉」と呼びます。
『バ美肉』
バ美肉(バびにく)とは、バーチャル美少女受肉またはバーチャル美少女セルフ受肉の略語。美少女のアバターを纏うこと、あるいは纏った上でバーチャルな美少女として、VRChat等のバーチャル空間で活動したり、バーチャルYouTuber・バーチャルアイドル等として活動することを指す。ボイスチェンジャーを使うか自身の発声方法を工夫する等して発声を美少女に変えるか、または地声のままで、美少女の3Dモデル・イラスト等を使い、バーチャルな美少女になること。例えば成人男性が受肉すればバ美肉おじさんと呼ばれる。この場合の受肉は"肉体(アバター)を手に入れる"という意味合いであり、キリスト教における教理の「受肉」とは別義である。
(Wikipedia 「バ美肉」より)
これまで31年間、酸いも甘いも様々なことを経験してきましたが、「死」と「美少女になること」だけはやったことがありません。
「死」に関してはいずれ経験するでしょうが、おそらく「美少女になること」は今後も機会に恵まれないでしょう。
・31歳の休日
ところで、皆さんは31歳の男性が普段どんな休日を送っているかご存じでしょうか?
大抵は男友達(おじさん)の運転でラーメンやカレーを食べに行き、その足で出身校の近くまで行った後、高校の周辺をグルグル回りながら日が暮れるまで思い出を語り合う、ということをしています。
皆さんが思っていらっしゃるよりは楽しいです。
一方、TwitterやInstagramに目をやるとこんな投稿が溢れています。
今日は初穂とねずみーらんど❕🎀
最高すぎたよーって
うちら一生ともだち〜🥺
♯ディズニー ♯制服 ♯JK ♯でぃずにー ♯ディズニー好きと繋がりたい ♯enjoy
彼氏さんとカフェめぐり☕♡
また一緒にいきたいな👶🍼
♯カップル ♯カフェ ♯5month ♯インスタ映え ♯お洒落さんと繋がりたい ♯実はコーヒー飲めない
イツメンまじ最高すぎる爆笑
あざみが途中で消えちゃって
最後まで帰ってこなかったけど雨降ってきちゃったから仕方なく解散🤧☔
♯行方不明 ♯終息不明 ♯連絡ください ♯いいね返し
ちょっと待ってください。
不公平じゃないですか?
同じ人間ですよ?
何なんだこの差は。
俺だってかわいくなりた~い!!!!
かわいくなって、かわいい毎日を送りた~~~~い!!!!!!!!
送りたいんだ~~~~~~~い!!!!!!!!!!
・『サクラ大戦』と「バ美肉」の最大公約数とは
話は飛びますが、僕は『サクラ大戦』が大好きです。
『サクラ大戦』とは……
1996年にセガ・エンタープライズ(現:セガ)が開発・販売したゲーム、および一連の作品群。
架空の元号、「太正」を舞台としたスチームパンクな世界観と、少女歌劇という設定がマッチし、大ヒット。アニメやマンガだけでなく、声優陣がキャラクターを演じる舞台『歌謡ショウ』など、一大メディアミックス作品となった。テーマソングの『檄!帝国華撃団』はあまりに有名。
2000年代後半より長らく新作の発表が無かったが、2019年に11年ぶりとなる新作、『新サクラ大戦』が発売し話題となった。
(OVA作品『サクラ大戦~桜華絢爛~』より)
『サクラ大戦』の何がいいって、やっぱり「少女歌劇」という設定が素晴らしいんですよ。
歌い、踊り、舞台に駆ける……花咲く乙女たちの汗と涙!青春の輝き!この夢がずっとずっと、続いて欲しい……!!
平時は「帝国歌劇団」として帝都の人々に夢と希望と感動を与え、有事の際には秘密防衛組織「帝国華撃団」として、帝都を守る存在となる可憐な乙女たち……。
帝都東京のスチームパンクと日本の歴史・文化が融合した世界観、田中公平先生の作曲した素晴らしい楽曲の数々、霊力を駆使して近代文明を脅かす旧世代の悪と戦うという魅力的なストーリー……!
そんな世界観に僕は魅せられているのです!!!!『サクラ大戦』は「恋愛シミュレーションゲーム」だと思っているそこのアナタ!!!!
違う!!!!『サクラ大戦』は「ドラマチックアドベンチャーゲーム」なのです!!!!!!!!!!!!!!
すみません、ちょっと興奮しすぎて熱キモくなってしまいましたが、「美少女になって可愛い毎日を送りたいという願望」と、「憧れの少女歌劇」という2つの要素から、導き出される答えはというと……。
「バ美肉歌劇団」という新ジャンルが導き出されるのは当然のことではないでしょうか。
僕には当然のことです。何かおかしいですか?
ということで、今回は31歳のおじさんがテクノロジーの力を駆使し、「バ美肉歌劇団」になってみようと思います!!!!
レッツラゴー!!!!
・設定を考える
「バ美肉」に挑戦するとなると、まず何より「アバター」と「設定」が必要ですよね。
今回はバ美肉歌劇団(以下、バ歌劇団)ということで、一人ではなく複数のキャラクターを考えていこうと思います。
とりあえず基本設定は『サクラ大戦』から丸ごといただいてしまいましょう。
帝国歌劇(華撃)団の各メンバーの特徴を抽出すると……。
という感じになります。
この中で「スケベ」と「酔っ払い」に関してはなろうと思えばいつでもなれるので、今回は
・嫉妬深い大和なでしこ(真宮寺さくら)
・高飛車なお嬢様(神崎すみれ)
・冷徹なロシア人(マリア・タチバナ)
・サイキックおフランス幼女(アイリス)
・関西チャイナマッドサイエンティスト(李紅蘭)
・筋肉うちなんちゅ(桐島カンナ)
・思わせぶりなお姉さん(藤枝あやめ)
の7人になることを目指して、進めていこうと思います。
さあ、目指すべくところは決まったので、まずは「名前」を決めましょう。
『サクラ大戦』の女性キャラクターはすべて「花の名前」から取られているので、バ歌劇団にも何かそういった共通のモチーフを持たせた方がよさそうですね。
うーん……。
特に思いつかない……。
どうしたものかと考えていたところ、デスクの脇に飾っていたゴリラのフィギュアと目が合ったので、類人猿から取ることにしようと思います。
ということで、こんな感じで考えてみました。
・真雲天(まうんてん)ごりら … 嫉妬深い大和なでしこ
・西楼蘭堂(にしろうらんどう)ごりれ … 高飛車なお嬢様
・ゴリア・べリンゲイ … 冷徹なロシア人
・グラウエリ … サイキックおフランス幼女
・珍班椎(ちん・ぱんじい)… 関西チャイナマッドサイエンティスト
・手納(てな)ガザル … 筋肉うちなんちゅ
・剛力(ゴリ)あやめ … 思わせぶりなお姉さん
(女優の剛力彩芽さんとは一切関係ありません)
ひとつの劇団の中にゴリラ由来の名前を持ったメンバーが5人もいるといういかつさが少し気になりますが、これで一歩前進ですね。
・アバターを作る
名前も決まったところで、いよいよ「アバター」を作っていきましょう!
うおー!!!!なんか知らんがどんどんノってきたぞ!!!!
アバターの制作には、「きゃらふと」というアプリを使ってみました。
このアプリは髪型、顔のパーツ、服装などを選んでいくだけで誰にでも簡単にオリジナルのキャラクターが作れるという優れモノ。
元ネタの要素も踏襲しつつ、オリジナルの設定も盛り込みつつで……。
ちょいちょいちょい、と……。
出来ました!!!!
無課金でキャラクターを作り込むのには色々と限界があり、一部妥協もしましたが、何とか7人のキャラクターモデルが完成しました。
・バ美肉歌劇団!参上!
それでは皆さん、ご紹介します。
これがバ美肉歌劇団だ!!!!
アプリの性能が良すぎて、僕の妄言でさえちゃんと形になりました。テクノロジーに感謝ですね。
では、ひとりづつメンバーを詳しく紹介していきましょう。
◆真雲天ごりら
破邪の血を引く真雲天家の末裔。
北辰一刀流の使い手でもあり、剣の腕は超一流。
女優としてはまだまだこれからで、ドジっ子の側面もある。
和装が有料だったため妥協して浴衣にしたところ、「お祭りの途中でキレたヤンデレ彼女」みたいになってしまった。
◆西楼蘭堂ごりれ
大財閥、西楼蘭堂重工のお嬢様。バ美肉歌劇団のトップスタァでもある。
戦闘面でも西楼蘭堂風塵流長刀術免許皆伝の実力を持つという非の打ちどころのない才能の持ち主だが、勝ち気でプライドの高い性格が玉にキズ。
元キャラに忠実に、肩だしファッションを再現したらシンプルにヤバめの格好になってしまった。待ち合わせをしていて、向こうからこれが歩いてきたらビビる。
◆グラウエリ
フランス出身。バ歌劇団のアイドル的存在。
最年少ながらメンバーの中で最も高い霊力を持つ。大切なお友達であるクマのぬいぐるみ、「ポルナレフ」とはいつでもどこでも一緒。
最年少なので低身長にしたかったが、身長の変更のやり方がわからず、結果的に「モブのメイド」みたいになってしまった。
サイキック設定を背景で表現したのだが、右手に持たせたクマのぬいぐるみも相まって「すごい勢いでお片付けをしているメイドさん」にしか見えない。
◆珍班椎
北京出身の天才科学者。バ歌劇団のメカニックも兼任している。
関西育ちで、関西弁を使いこなすムードメーカー。
工具が無かったので何となくイカ焼きを持たせた。
発明家らしく背景に爆発エフェクトを入れたかったが、無かったので炎エフェクトを追加したらイカ焼きが燃えた。
◆ゴリア・べリンゲイ
どんな時でも冷静なバ歌劇団のリーダー的存在。
元ロシア革命の闘士でもあり、銃の腕前は超一流。
舞台の上では、帝都の女性の心を掴んで離さない男装の麗人である。
誤って持たせた左手のカゴを消し忘れたせいで、お買い物中のヒットマンになってしまった。
◆手納ガザル
沖縄に古くから伝わる手納流空手の継承者。
いつでも明るく男勝りな性格。運動能力も高く、舞台の上では大立ち回りを披露することも。西楼蘭堂ごりれとは犬猿の仲。
バンダナの代わりにフラワーレイを被せたところ、過剰な南国感が出てしまった。
元キャラはタンクトップを着ているが、ちょうどいいものが無かったので、インナーとしてスクール水着を着ている。
◆剛力あやめ
バ美肉歌劇団副指令。女優の剛力彩芽さんとはあくまで無関係。
初対面の主人公の指先をしゃぶるという前代未聞の行動に出る、過激違いの人。
元キャラが物語後半で「降魔 殺女(こうま・あやめ)」へと変身することへのリスペクトを込めて、背中に黒い羽を着けてみた。
決してキャラが薄かったからとか、そういうわけではありませんよ。
以上です!
いかがでしょうか!!
どうでもいいですよね。僕もそう思います。
皆さんはおそらく、途中から読んでいないのではないでしょうか?
しかしキャラクター設定とモデルを作ったことで、僕の中ではバ歌劇団がどんどんリアルになってきました。
この勢いでどんどん行っちゃいましょう!!
・花咲く乙女と社会の犬
「バ美肉おじさん」というと、ボイスチェンジャーなどを使って巧みに声を変えながら喋るのが一般的ですが、今回は「バ美肉歌劇団」ということで、ただ声を変えるだけではなく、歌を歌っていこうと思います。
僕の計算では、こんな感じでやっていけば問題なくバ歌劇団になれるはずです。
肝心の歌ですが元ネタが『サクラ大戦』ということで、主題歌である『檄!帝国華撃団』を歌おうかと思ったのですが、この曲は基本的に真宮寺さくらがひとりで歌っている曲なので、せっかく作ったキャラクター全員の見せ場がある曲を歌いたいところです。
と言うことで、今回は一作目のエンディングテーマである『花咲く乙女』を歌っていこうと思います。
この曲であれば7人全員に担当パートがあるので、今回の企画にもぴったりです。ちなみに僕にはこの曲を聴くと無条件で泣くという習性があります。
ということで、さっそくオケを用意しましょう。
まずは耳コピでコードを拾うところから始めようと思います。
と思ったのですが……。
さすがは日本を代表する作曲家である田中公平先生が作った曲だけあって、魔法のようなコード進行がたくさん使われていました。
これまで15年近く音楽理論の勉強から逃げてきた僕にはとても太刀打ちできるような曲ではなく、耳コピしているうちに脳がオーバーヒートを起こして、自然と涙がぽろぽろと零れて落ちてきて怖かったです。
ということで、耳コピはさっさと諦めて、CDを買ってきました。
懐かしの8cmシングルですね。平成感がたまらないなあ。
ちなみに僕が人生で初めて買った8cmシングルは篠原涼子の『恋しさと せつなさと 心強さと』です。
さて、これならば『花咲く乙女』のオリジナルカラオケも収録されているので、泣きながら耳コピする必要もありません。
さっそく歌うぞ~。
??「ちょっと待って!!」
え!な、なんだ!?
お、お前は……?
犬「僕の名前は著作犬(ちょさくけん)!著作権の大切さを啓蒙するため、大人たちが作り出した従順な犬さ!二つの意味でね」
イヤなキャラクターだな。
犬「多聞くん!どうして僕が現れたかわかるかい?」
記事の間延びを防ぐため?
犬「ある意味では正解!でも違うよ!君のその行為が著作権の侵害に当たるからさ!!」
え!?著作権の侵害~~~?
犬「そうさ!君が今歌おうとしているそのカラオケ音源をインターネットに公開するという行為は、著作隣接権の「レコード製作者の権利」の侵害に当たるよ!当たるんだワン!」
思い出したように犬設定を持ってくるんじゃないよ。
犬「ワンワン!!多聞くん、君は損害賠償請求、そして10年以下の懲役もしくは1000万円以下の罰金を受ける覚悟はあるのかい……?」
いや、そんなリスク背負いたくないです。普通に嫌。
と、言うことでバ歌劇団構想は早くも暗礁に乗り上げてしまいました。
・夢は蘇るバ美肉歌劇団
とか言いつつ、しっかり対策は考えております。それは、
そう、『サクラ大戦』の雰囲気を持った曲を用意して、それを歌えばいいのです。
細かく説明するのは省きますが、既存の曲であっても自分でオケを作った曲であればYouTubeで公開するのはOKだそうです。
ということで今回はどことなく雰囲気の似た曲を、サクラ大戦の世界観に合わせてリアレンジしていこうと思います。
「同じ手間なら『花咲く乙女』のオケを手作りすればいいのでは……」という当然のツッコミが聞こえてきそうですが、僕はそういうところだけ完璧主義者なので、完コピ出来ずモヤモヤした結果、企画がポシャる可能性が高いため、自分で作った方が早いと判断しました。
幸い、『花咲く乙女』の雰囲気を持っている曲を僕は知っています。
『Wenn der weisse Flieder wieder blüht(再び白いライラックが咲いたら)』です。
もともとはドイツのレビュー『なんと驚いた-1000人の女』(すげータイトルですね)の劇中歌として作曲された曲で、スタンダードナンバーとして世界中で愛されている曲です。
日本では『すみれの花咲く頃』という曲名で、宝塚歌劇団を象徴する曲としても知られています。
この曲はメロディーが『花咲く乙女』と似ている部分があるので、『花咲く乙女』に寄せて編曲すれば、きっとそれらしく聴こえるはず。
しかし、ここで僕が突然ドイツ語で朗々と歌い始めたらいよいよ訳が分からなくなりそうなので、今回は日本人にも馴染みの深い『すみれの花咲く頃』の歌詞で歌っていこうと思います。
ということで、ここからは孤独なDTM(=デスクトップミュージック。PCで音楽を制作すること)作業の始まりです。
あぁ~~~あ。
・DTM そしてDTM
まずは『すみれの花咲く頃』をひたすら聴き、メロディやコード進行を頭に叩き込み……。
そして今度は『花咲く乙女』をひたすら聴き、各パートのアレンジを頭に叩き込む……。
それを自分の頭の中でごっちゃごちゃに混ぜます。
するとやがて、『花咲く乙女』っぽい『すみれの花咲く頃』が頭の中で演奏できるようになります。
様々なリキュールや果汁をシェイカーに入れ混ぜて、カクテルを作り出すような作業、とでも言いましょうか。
実際はそんなオシャレなもんではなく、ひたすらPCに張り付くだけの地味な作業です。
ピザポテトとノンアルコールビールをガソリンにして、頑張りましょう。
華やかな生活に憧れて始めたこの企画でしたが、気づけばいつもの生活と変わらない光景になっていました。
おかしいな。僕がしたかったのはこういうことじゃなかったはずだぞ。
そして……。
・1か月後……
皆さん。お元気ですか。
髙橋多聞です。
記事の上では2行しか空いておりませんが、僕のタイムラインではあれから1か月が経ちました。
心なしか、目の下のクマが濃くなった気がします。
さて例の曲ですが、ついに完成しました。
始めてから気づいたのですが、僕にはピアノの経験もオーケストラアレンジの経験もありませんでしたので、無理すぎて途中で何度か気を失いそうになりました。
一時はどうなるものかと思ったのですが、努力と根性さえあればなんとかなるものですね。
日本はこうやって経済発展してきたんだろうなあ。
せっかく完成したので、一刻も早く皆さんに曲を聴いてもらいたいところですがここはグッと我慢して、先を急ぎましょう。
次は、いよいよ歌入れの作業です。
・Voice Changer ―声を変えるために―
通常のバ美肉化の際には「Gachikoe!」などのスタンドアロンソフトウェアを使用しますが、今回はメロディや音階などの細かな調整が必要になってくるので、楽曲の制作などに使用されるDAW(=デジタル・オーディオ・ワークステーション)用のボーカルエフェクタープラグイン、『Pitch Monster』を使用します。
通常はボーカル音源を機械的なボコーダーサウンドに変換したり、コーラスを作り上げるためのソフトですが、今回はその機能を利用して女性的なボーカルを作り上げるために使用していきます。
・特徴をとらえつつ歌う
いよいよ歌入れの作業です。
ひと月も間が空いてしまいましたので、当初の勢いや熱はすっかり冷めてしまい、「美少女になりたい」という願望の為に頑張っていることも、それをこうして記事にしていることもすでに相当恥ずかしくなってきていますが、今辞めてしまうとそれこそ何のためにひと月もの時間を費やしたのか分からなくなるので、自分のホントの気持ちを誤魔化しつつ前に進みましょう。
ボイスチェンジャーを使うとはいえ、発声の仕方やビブラートのニュアンスなど、その人の歌い方のクセや特徴は機械では再現しきれません。
例えば真宮寺さくらであれば、
・芯のある発声法
・かわいらしい声質
・喉から鼻を通って頭から声を出すイメージ
・去り際に細かいビブラートをきかせる
といった感じです。
まさか20年近くも一人でこっそりと帝国歌劇団のメンバーの歌い方をマネしてきたことがこんなところで役に立つとは夢にも思いませんでした。
こんな調子で7人分の声を重ねていきます。
気が遠くなる~~~。
この時、窓の外からは近所の子供たちがキャッキャと楽しそうに遊んでいる声が聞こえてきました。
一方、部屋の中ではおじさんが難しい顔をして少女風に歌っていました。僕も20年前はあちら側だったはずです。どこで舵取りを間違えた。
・ミックスする
見てください。
集中しすぎてパーカーのフードが裏返っていますね。
しばらくそっとしておいてあげましょう。
そしてついに……
・完成!!!!!
しました!!!!!!!!!!!
ここまで時間にして1か月、字数にして8000字超という長い道のりでした。
まさか「美少女になりたい」という思い付きが、こんなにも自分の生活を圧迫することになるとは夢にも思いませんでした。
皆さんもここまでお付き合いいただいて、ありがとうございます。
本当に感謝しかありません。
それでは皆さんへのお礼の気持ちを込めて……。
聴いてください。
バ美肉歌劇団で、『すみれの花咲く頃』。
うわ~~~~~!!!!!!!!!!!!!!!!
良い~~~~~~~!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
良くないですか~~~~!!!!????ここまで頑張ったんだから良いって言って!!嘘でもいいから!!!!
これを聴いている間、一瞬おっさんである自分を忘れることが出来ました。
これで、僕は髙橋多聞であるのと同時にバ美肉歌劇団でもあるのです。
夢がひとつ叶いました。ありがとうございます。
せっかくなので、声を変える前の音源も置いておきますので是非聴いてみてください。
うわ。おっさんじゃん。
ということで、バ美肉歌劇団構想は想像以上にうまくいきましたので、僕はこの勢いで歌劇団の本拠地となる劇場を探しに行こうと思います。
それでは、これにて失礼いたします。
さようなら。
ブワッ
グワーッ
(おわり)
皆様から頂いたご支援は音楽、noteなど今後の活動の為に使用させていただきます。具体的に言うとパソコンのローンの支払いです。ありがとうございます。