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すぐにもらえる1万円 vs 来年もらえる1万500円

こんばんは。いまだにお年玉を使ったことがありません。たむです。

時間割引

先日行動経済学について書かれた本を読んでいるとこんな小見出しがありました。

すぐにもらえる1万円と来年もらえる1万500円。
あなたはどちらを選びますか?

その本の展開としては1万500円のほうが金額的には大きいのに、多くの人がすぐにもらえる1万円を選ぶでしょうと言った内容でした。
これは「時間割引」という人間の特性のようなもので、すぐにもらえる報酬ほどその価値を大きく感じ、もらえる時期が遅くなるほどその価値が減っていくという考えに基づいています。
要するに時間割引の働きを頭に入れたうえでお金をやりくりしましょうねというのが結論だったのですが僕はこれを聞いたうえでもすぐにもらえる一万円を選びます。

理由はお金の現在価値です。
現在私は大学で経営学を学んでいます。マネジメントやマーケティングのほかに金融について学ぶファイナンスという授業があります。
ファイナンスの授業では企業価値を創造するためにどのようにしたらよいか、財務諸表の読み方などのほかにお金の価値についても勉強します。
その中で学んだのがお金の現在価値です。

現在価値とは

現在の100万円と将来の100万円の価値は果たして同じでしょうか。
結論から言うと現在の100万円のほうが価値が高いです。
理由は3つあります。

① 将来時点のお金は、現在時点において使うことができない
 →消費の我慢が必要となり、ほかの投資機会を利用できない。
② 将来は不確実でリスクがある。
 →将来において期待される金額が受け取れるとは限らない。
③ 将来、お金の価値が下がる可能性がある。
 →インフレ・リスク(物価が上がると同じ値段で同じものが買えない)

この3点により現在の100万円のほうが価値が高いというわけです。

少しわかりやすく考えてみましょう。

テレビやアニメなどでこのような注意書きを見たことはないでしょうか。
これはまさにインフレしたことを表しています。単位は同じ円なのに価値は大きく異なります。しかしこの当時に6億円を貯金し、今引き出したところで60億円にはなりません。6億は6億のままです。つまり使っていないと60億円価値があった紙切れが10分の1の価値の紙切れになってしまうということです。

計算してみよう

現在価値について理解が深まったところで最初の設問に戻ります。
今貰える1万円と来年もらえる1万500円どちらがいいかを計算してみましょう。

1年後の1万500円を割引率5%として現在価値を計算。
10,500×0.952=9,996 
1年後の1万500円=現在の9,996円

いかがでしょう。
こう考えると今貰える1万円のほうが価値が高いことを理解していただけると思います。
額面だけで捉えるのではなく将来のお金はその価値が減少するということも頭に入れるべきというわけです。
計算手順について詳しく知りたい方はこちらから

最後に

僕は本を読んでいるとその内容がすべて正しいように思えてきて盲目的に信じてしまうところが多くあります。
そんな中大学で学んだほかの分野の知識を用いて内容について疑うことができて、勉強って楽しいかもと久しぶりに思いました。

勉強楽しい。勉強楽しい。勉強楽しい。

テスト勉強頑張ります。

読んでいただきありがとうございました。ではまた!



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