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現場で見た「中国向け」「韓国向け」「日本向け」サービスの違い

これは私が約20年前、アジアの某観光地の
旅行会社で働いていた当時、肌で感じた個人的見解です。
気分を害する方がおられたら申し訳ありませんm(_ _)m


私の主な業務は?

当時、私は日本の大手旅行会社の下請けの会社、
業界でいう現地手配会社で働いていました。
業務内容は旅行手配の基本になる各サプライヤー
(主にガイド、バス、レストラン、ホテル)との契約を
行うという仕事をしていました。

日本語ガイドへの指導

私の会社で扱うのは日本人観光客だけでしたので
採用されているのは日本語を話す現地のガイドさんです。
日本語能力や知識ももちろん重要ですが、
それ以上に人柄、身だしなみ、勤務態度など
優先して徹底されていました。

日本の観光付きパッケージツアーは朝から夜まで
ぎっしり観光が詰まっている
ので若く体力がないと
務まりませんでした。

英語ガイドとフランス語ガイドは?

同じ会社で働いている訳ではないので会うと
話す程度ですが、服装などはラフで洗練されていた
様に感じます。
何よりお客様と対等な関係でガイドとして、
最も重要な歴史や文化などの知識を問われるので、
非常に詳しくガイド仲間からも一目置かれていました。
また欧米人のスケジュールは緩やかで、ガイドとして
年齢を重ねても不利ではありませんでした。
また環境や人権への意識も高かったように思います。

韓国人ガイドは?

韓国人ガイド(韓国語ガイドではない)は夜の街に
とても詳しく、
夕食後は高頻度でカラオケに
ご案内します。現地ガイド人に任せず、韓国人自ら
ガイドすることが多くエンターティナーでした。
「お客様を喜ばせてなんぼ」でそれによって、
チップが増えていきます。
でもアシスタントの現地ガイドは夜遅くまで、
こき使われるし怒鳴られるし。汗
そのため女性ガイドはとても少なかったです。

韓国人のお客様はチップの払いがとても良く
現地ガイドもドライバーも日本人の何倍もチップが
もらえていました。
バス会社のドライバーは「日本客は1日5ドルしか 
くれないけど韓国客は50ドルくれる。 
日本人は好きだけど、担当することはハズレ」だと
よくこぼしていました。

中国語ガイドは?

中国語ガイドは遺跡や観光の知識というよりも、
ショッピングが多かったように思います。
ショッピングが多い=コミッションが多い

そういえば、ホテルチェックアウトの日は
「量りを持ってきていてスーツケースの重さを
量って、超過料金を請求して稼いでいる」という噂を
聞いたことがあります。あくまでも噂です。

日本語の需要が落ちている?

20年前は、日本語ガイドになりたい子供
沢山いて、憧れの職業だったのに、いつからか
韓国や中国ガイドに憧れる子供が増えて、
日本語を勉強する子供も減ってしまいました。
勉強しても魅力のない言語になってしまったようで
少し寂しいです。

レストランの選定の仕方

街中にはたくさんのレストランがありますが、
こちらも日本の団体向けに選びます。
まず重要なのは100人くらいの団体客を収容でき
サービスも滞りなく出来ること。当然駐車場も。
その上で清潔感があり、サービスに定評があり、
そして味は大きく外れることがないこと。

中国人観光客の斬新な交渉方法

ある日、いつも使っているレストランに
中国人グループがいました。どうやら日本人の半分の
単価で契約したらしいと聞きました。
オーナーにクレームに行くと、困った顔をして
中国人は日本人が7人しか座らない円型テーブルに
10人
座ってもらっているんだ。
かけらばかり集めたような安いお米を使っているし、
メニューには肉がなくほとんど野菜の炒めものばかりで、
スープは具がない。スタッフは新人ばかりを
アサインしていて、経験を積んだら日本人のサーブを
するようにしているんだよ」

中国の旅行会社は上のような理由で値下げ交渉をします。

結局、その店を使うのはやめてしまいました。
サービスの質が全体的に下がってしまうからです。

ちなみに韓国人は海外旅行に行っても
韓国人オーナーのレストランで食べていました。
同胞を助けたい」という考えだそうです。

ところで私達が使うレストランに欧米人はほとんど居ませんでした。
彼らはガイドに勧めてもらった個人客相手の店に
自分たちで行っていたように思います。

バス会社の選定の仕方

出来るだけ新しく、エアコンマイク完備、改造車不可
アイスボックスに氷とミネラルウォーターを準備
ドライバーはスピードを出しすぎない。
クラクションは最低限に。
エアコンで車内を冷やしすぎない
もちろん時間厳守。

ホテルの選定の仕方

ホテルは団体対応可能な中規模ホテル
日本人スタッフや日本語を話すスタッフがいること。

そして最も重要なのはツインルームが多いこと。
日本人は夫婦でさえもツインを希望されることが
多く、ダブルベッド不可は海外で有名な話
バスタブもマストでお湯のタンクが充分かも見ていました。

ちなみに中国人・韓国人より日本人を上階に
アサインしてもらうようにしていました。
どうやら、夜な夜な一つの部屋に皆で集まり、
宴会をしていたようです。
ホテルではなく韓国人に対して
クレームが入るようになりました。

中国人は備品をとにかく持って帰ろうとする。
タオルやペンではありません。
ドライヤー、電話、テレビです。

ちなみに日本人は飛行機もホテルも使い方が綺麗です。
たまに旅慣れた人の旅のヒントみたいな話で
「使い古した下着を旅行に持って行って、捨てて帰るの」
なんて話を聞きますが、持って帰って家で捨てて欲しいです。
(訪日インバウンドの増加でホテルに山の様に
積み上がったゴミを見ると余計に思います)

そして、日本人はチップを払わない人多数。
慣れてないから仕方がないかもしれませんが、思い出したら
払ってあげましょう。やっぱり嬉しいものです。

最後に

日本人客は嫌なことがあっても、言葉の問題もあり
表情に出しませんし、言いません。
一見大人の対応にも見えますが、「笑顔で帰国するのに
帰ってからクレーム」
するってホラーです。
日本人は気難しいと現地の人には思われていました。

逆に中国人・韓国人は、はっきりしていて、
何事も現地で解決するのでやりやすいとも聞いていました。

そうは言っても、フレンドリーで礼儀正しい
日本人は総じて人気でした♪

韓国人、中国人、そして日本人の皆様
悪口みたいになってごめんなさい。

そして韓国、中国と比較して、日本人観光客が
回復していない今、どこの観光地も
日本人が戻るのを切望していると思います。


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