人生であと何回

【詩/コラム】

 

人生であと何回、この店のラーメン食べられるだろう

人生であと何回、この店の酒飲めるだろう

人生であと何回、この映画見られるだろう

人生であと何回、この人のライヴ聴けるだろう

人生であと何回、高原を照らす朝日見られるだろう

人生であと何回、海に沈む夕日見られるだろう

人生であと何回、雨の静けさ心に沁みるだろう

人生であと何回、風に言葉のせられるだろう

人生であと何人、心通うともだちできるだろう

人生であと何回、夢を持つことできるだろう

人生であと何回、あの人に会えるだろう

人生であと何篇、詩を書けるだろう

 

※漠とした死生観がもう長らく心のどこかにあって、ことあるごとに死を意識します。もちろん願望ではなくむしろ恐怖です。ある程度人生を過ごしてきた人や強烈な死に立ち会った人はみな同じかもしれませんが、どこぞのbarのマスターなどは、いつ死んでも後悔はないようで、それは立派な心がけだなとワイングラスの向こう側にたまに尊敬の眼差しを送ります。いや、心がけというより生きざまなのでしょう。今日をしっかりと生きていれば後悔はないということ。たぶんいまの僕は今日を生きていないのでしょう。僕の死生観はどこから来たのか、それはまたいつか、何かの詩のあとがきで語ります。
午前中から、こんな話を読んでしまった人にはごめんなさい。忘れて今日一日をしっかりまたは無理せずほどほどにお過ごしください。

 

tamito

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#詩 #コラム

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