おぼろ月

【詩】


マスターがぽつりと言った。

「死ぬことが怖くて怖くて、しかたないんですよね」

僕も同じだ。


マスターよりも15歳ばかり若いが、

僕も、死ぬことが怖くてしかたがない。

そんな気持ちが、もうしばらく続いている。


帰り道、

空を見上げれば雲が流れて、

おぼろな月が顔を出した。


tamito

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#詩 #月

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