短パンとミニスカートとわたし
デザイン事務所タイプフェイスの渡邊民人(ワタナベ・タミヒト)と申します。渡邊の邊は「自宀ハ方」のナベの方です。夏休みに大阪と滋賀県は大津市に行ってきました!台風に振り回されましたが、どちらもめちゃくちゃ楽しかった〜!大阪はビッグシティで、大津はワンダーランドでした!
●短パン好き
なにしろ短パン好きなもので。
短パンの季節がくるとココロが躍ります。
短パンを履くとテンションがあがります。
と言いながら、こんなに短パン好きになったのは、そんな昔の事ではないんですよね。
確か30代後半だったかしらん。
その時は短パンにサンダルスタイルでしたね。
髪も長かったし、なんといいますかイキってたのですよね。
ああ恥ずかし。
今回はそんなおじさんの短パンスタイルから、世の中の事象を垣間見てみようというお話です。
●おじさんの短パン問題
その昔(だいぶ前です)、ツイッター(現・X)で見かけたツイートがありました。女性アカウントと思わしき方のツイートで「おじさんは短パン履くな〜💢」みたいなツイートを見かけたんです。
その時は「なんだなんだ!こっちは好きで履いてるだけなのに!」とひとり憤っていたのですが、ふと「これは女性のミニスカート問題」と同根の問題ではないかと思ったのです。
●ミニスカートと短パンは若者だけが身につけるものなのか
我々おじさんアラフィフ世代より上の世代に顕著だと思うのですが、「おばさんがミニスカートを身につけるのはみっともない」もしくは「年相応でない」等と思ったり発言したりすること、多くないですか?
かくいうワタクシもそう思ってた事があります。ああ恥ずかしい。
しかし、よく考えるとなにが「みっともない」のでしょうか。
ミニスカートは若者の特権だったんだっけ? いわんや短パンをや。
つまり、僕は好きで短パンを履いてるわけで、僕の美脚をみせつけたいわけでもないですし、僕の美脚で同性や異性を魅了したいと思っていないんですよね。それをおじさんは短パンを履くな!と言われると「なんでぢゃ!」となる訳です。
確かに、脚の手入れはそのままの男性がほとんどですし、それを見苦しいと感じる方もいらっしゃるとは思います。
じゃあワタクシのように脚を手入れ(自転車に乗る趣味がありまして、手入れしております)をしているから、短パンを履く権利があるのか、というのはまったく違いますよね。
そこで考えたいのが、「おばさんはミニスカートを身につけるな」問題です。
この発言は主に男性側から発せられる事が多いように思います。
一言で言えばこれも「うるせえ!だまれアホ!」で終わりですよね。
理由は前述した通り、好きで身につけているものを他人が勝手に評価するな、です。
また僕の見識の及ぶ範囲ですと、女性がミニスカートを身につける時は概ね「そのほうがカワイイから」「テンションがあがるから」といったように「セルフラブ」や「LOVE MYSELF」の観点から、そのスタイルを選んでる方が多いように思います。
ただ女性の中には脚を見てほしい!という方もいらっしゃるのかな……それはそれでとても素敵ですよね。
●セクシズムとエイジズムとルッキズム
そしてこれこそが、セクシズムとエイジズムとルッキズムの問題。
以下はワタクシが理解している各イズムの解釈です。
セクシズムは「性別でなにかを評価・判断すること」
男性なら○○はNG、女性なら○○はNGという感じ。
エイジズムは「年齢でなにかを評価・判断すること」
○○歳なら○○はNGという感じ。
ルッキズムは「見た目でなにかを評価・判断すること」
例えばなにかの採用面接などで「顔が好みだから採用」「イケメンだから許す」みたいなことだと理解しています。
※有識者のみなさま齟齬があるようでしたらぜひご指摘ください
この3点の中でなかなか扱いが難しいのがルッキズムで、例えば誰かをみて「キレイな人だな」とか「カッコいい人だな」と思ったり、口にしてはいけない…ということではないと、僕は考えています。
大事なのは外見でなにがしかの評価を与え、判断の基準にするのがNGであると。
●カッコいい大人を目指そうぜ
少し長くなりました。
なにが言いたいのかというと、単に個人の価値観を他人に押し付けるな、ということです。
これは友人からの受け売りなのですが「どこで笑うかでその人の価値観がわかる。だからこそ価値観は磨き続けなければならない」という言葉が胸にささります。今風にいうと「価値観を常にアップデートせよ」という事ですね。
歳を重ねると、この価値観のアップデートが難しくなるような気がしますが、我々おじさんであっても価値観を磨き続ける事は可能です。
まずは僕は、私は、今、どこで笑っているのか、再確認する事からはじめてみるのもいいかもしれません。
残念ながら我々世代は、昭和世代から連なる悪習を変えることはできませんでした。ですが、悪習を止めることはできると思います。どの世代もそうですが、特に我々アラフィフおじさん達はおそらく最後のボリュームのある世代でもあります。
そんな我々ができることは少なくない筈。
価値観を磨き続けて、今よりももっともっともっとカッコいい大人を目指しましょう!
次の世代のみんながのびのび生きられるように、氷河期を経験した我々だからこそ出来ることがあるはずです。
●今回の代表作を2作ご紹介。
自分を好きになる数秘術キャラ占い(ワニブックス)
帯にもあるように「ちょっとしんどい」を少し癒してくれます
続いては、
なぜ市民は座り込むのか(朝日新聞出版)
冷笑家が幅を利かせるようになって久しいですが、リアルとフェイクが入り交じる現代だからこそ読まれてほしい一冊です
今回はここまでです。
またどこかの火曜ぐらいにお会いしましょ〜!
わっしょい!
●おまけ
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