三十路になったらささる曲

旦那が最近こち亀のオープニング曲だった「葛飾ラプソディー」を聴いている。
小学生の頃アニメをよく見ていたため私も懐かしくてつい口ずさんでしまう。

「葛飾ラプソディー」を歌っているのは堂島孝平さん。
私はこの方といえば「二五歳」の方が印象深かったりする。
どっぷりとアニメにハマっていた中学生時代、ニコニコ動画でこの曲のアレンジ動画が流行っていたからである。
歌詞の内容にリンクさせたアニメーション動画を好きなジャンルのキャラで作っている動画で、様々な絵師さんがいろんなジャンルで作成していた。
当時中学生だった私は「二五歳になれば、私もこんな気持ちになるのだろうか」と思いながら動画を見ていた。

しかしそんな感傷に浸る間もなく気づけば二五歳は過ぎ去ってしまっていた。
そんなことを考えていたら「〇〇歳になったらもう一度聞きたい」と思っていた曲をふと思い出した。

クリープハイプの「二十九、三十」である。

この曲を初めて聴いたのは二十代前半で、私が通信制の大学に通い始めた頃だ。
この大学でバンドマンの年下の男の子と出会い、お互いクリープハイプが好きだとわかって意気投合した。
私はその時に好きな曲は何かと聞かれて「蜂蜜と風呂場」だと素直に答えた後で素直すぎたと反省した。
もっといろんな曲がある中でなぜこんな際どい曲を選曲したのか。

それはさておき、そんなバンドマンの彼が講義でおすすめの曲として流したのが「二十九、三十」であった。
彼はその時十八歳だったが「生まれ変わったならいっそ家電にでもなって空気清浄機とかなら」がささりまくると言っていた。

当時の私はAメロの「いつか」や「誰か」が決まってないから「いつか」で「誰か」なんだというのが秀逸だなと思って聴いていた。
サビで歌われているなんでもできそうな気がするという全能感はその当時理解できず、これは三十路になったら味わえるのだろうかと少しわくわくしていた。

現在二十九歳、今年中に三十歳になるまさに「二十九、三十」な私も
今この曲を聞いたらささりまくるだろうか。



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