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気づいたら創業から4年経ちそうなので、5年目が始まる前に

株式会社バベルの代表の杉山と申します。2017年8月に会社を設立し、もうすぐ丸4年が経とうとしています。会社としては紆余曲折ありながらも順調に成長してきましたが、これまであまり会社と事業、そして大切なチームについての情報発信をせずに来てしまいました。これからは少しずつ会社のこと、事業のことを皆さんに知ってもらいたいなと思い、このnoteを書いています。

月1〜2回ほどnoteを通して、日々どんなことを考えているのか、バベルがどんなことにチャレンジしているのかを発信していきたいと思います。

まず1記事目としては、これまでのバベル社の歩みと、その過程で私自身が考えてきたこと、そして、これから舵を切って進んでいく方向性についてまとめたいと思います。

バベル創業前

大学1年生だった2013年の終わり頃からEast Venturesでアソシエイトインターンとしてリサーチなどの業務をした後、複数のスタートアップでのインターンを経て、2015年からソウゾウ(メルカリ)の初期に新規事業の立ち上げのサポートをさせて頂きました。

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(当時のEV六本木オフィス303の写真。めちゃめちゃ楽しかったです。1番右端にいます。撮影: 調べるおさん)

ソウゾウではインターンにも関わらず様々な業務を任せてもらい、また、ロングタームで試行錯誤しながらグローバルプロダクトを創り、真に社会的にインパクトがある事業を創っていくということが、如何に夢があり、チャレンジのしがいがあり、素晴らしいことかを末席ながら経験できたことが自分の人生において非常に大きい出来事だと思っています。

ソウゾウでのチャレンジを終えた後、半年くらいの充電期間を経て、2017年8月に株式会社バベルを創業しました。設立から約4年。組織問題など含めていくつかの大きな困難がありつつもサバイブできているのは、チームメンバーとご支援頂いているステークホルダーの皆様のおかげで本当に感謝しております。いつも温かく見守って下さり、ありがとうございます。(詳しい創業初期の話は後日、別の記事で書いてみようかと思います)

バベル創業から現在までの簡単な振り返り

創業当時から変わらない事としては、世界中の人々の役に立つ事業を創り続けると掲げたミッションです。軸はブレずに続けていますが、事業は何度かのピボットを経験しました。

創業当初から最初の2年ほどは、非言語かつコンテンツ領域でグローバルを目指せるのではという目論見もあり、動画広告・動画メディア運営・越境EC・マーケティング支援をベースに事業を行っていました。

しかし、突き詰めていくと、動画制作のプロセス自体にはどうしてもプロフェッショナルによる職人技のような要素が強く、テクノロジーによって大きなレバレッジをかけるということができず苦しい戦いをしいられていました。どうしてもスケールやマネタイズに関する大きな課題をクリアできずにもがいていた時期です。

しかし、サイバーエージェント(藤田ファンド)やDEEPCOREからのご出資を契機に、約2年前からプロダクト開発をスタートし、AI/MLによる動画分析や動画生成を深ぼっていくことで大きな可能性を見つけることができました。それが「AI オートメーション」です。

AI オートメーションに感じている大きな可能性

例えば動画制作。GANを用いた動画の自動生成は、本来はプロの編集スタッフによって数時間かかる編集作業を数秒単位に縮めることができます。他にも、ECにおける広告クリエイティブの自動生成、在庫の需給予測、BtoBのセールスにおける商談の分析、CRM入力の自動化など、AIオートメーションは様々な領域で応用出来る概念です。

AI/MLのテクノロジーを用いて、非構造(画像、動画、音声、テキスト、センサー)データを分析 → 可視化 → フィードバックの自動化とそれに伴うパーソナライゼーションされた選択肢の提示を実現することが可能になったわけです。

AIが試行錯誤して複数のアウトプットを出してくれるので、私たちは意思決定にフォーカスすることができます。その結果、これまでかけていた意思決定までの時間を、より創造的な仕事に割くことができるようになります。

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スティーブ・ジョブズも「人間は道具を作る生き物で、道具によって生まれ持っての能力を劇的に増幅できるという事実が、鮮やかに脳裏に刻まれた」と語ったように、コンピューター及びインターネットテクノロジーは元来、「私たち人間の能力を飛躍的に拡張すること」と非常に相性が良いです。この流れが、AIによって拍車がかかることは間違いありません。

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(スティーブ・ジョブズ1995~失われたインタビュー~) 

全てのプロダクトはAI オートメーション化していく

近い将来、私たちが普段便利に使うほとんどのプロダクトは、AI オートメーションの要素が内包されるものとなるはずです。実際にUSのSaaSとtoC向けプロダクトは下の図のように発展してきていると考えております。

note_AIオートメーション (1)

また、UiPathにリード投資を行ったAccel Europaのパートナーである、Philippe Botteriが"Hyperautomation"という概念を提唱しています。彼が言うような新世代のプロダクト創りを行っていきたいと考えております。 

(中略) 世界中のほとんどの人がソフトウェアを使用していますが、コーディングできるのは1パーセント未満です。それはまるで世界の99%が読むことができたが、1%しか書くことができなかったかのようです。ローコード/ノーコードプラットフォームの出現により、このパラダイムが変化し、ますます多くの従業員がビジネスプロセスを自動化できるようになりました。データおよびインテリジェンスレイヤーを自動化するRPA/AI/MLの急速な台頭と相まって、エンタープライズは今後数年間で超自動化され、新世代のクラウドサービスの台頭につながると予想されます。

最新のAI技術で日本の発展に貢献する

日本にとって大きな社会的な課題は、「GDP成長率が伸び悩み、さらに少子高齢化に伴い将来的に日本国内の内需は大きく縮小」することです。このような社会的な課題を解決するために、ロングタームで本当に価値がある事業の創出を行ってまいります。今後労働人口が大きく減少する中で、AI オートメーションによって私たち人間が持つ能力や可能性を飛躍的に拡張することで生産性、仕事量を向上させることができるような、日本発で世界中に顧客基盤を持つスタートアップを目指します。

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今、どんなプロダクトを創っているのか

コアテクノロジーを研究しつつ、人間が持つ能力や可能性を飛躍的に拡張できる、AIオートメーションを軸に複数のプロダクトを開発しております。短期で成果が出つつあるプロダクトもあれば、少し時間軸が長くなるものもあります。 それらを、非常に強いプロダクトチームで高速開発しています。元メルカリのPdMを務めていた山崎氏、デザイナーの鈴木氏、東大出身の優秀なAIエンジニアである川上氏の3人から始まったプロダクトチームは今や20数名を超える組織規模になりました。

会社の方針としては、掲げているvalueの1つにstack bricks(= レンガを積み上げる)があるように、地に足をつけ足元はコツコツと稼ぎ、かつ、壮大な目的・目標を目指していけるポテンシャルのある事業を行っています。

・AIオートメーションで、動画の自動生成を行うプロダクトをリリースしており1年弱で登録ユーザーは100万人を突破しております。動画制作のハードルを極限まで下げる事で、誰もがコンテンツ制作を行う事ができます。95%海外ユーザーです。

・イーロン・マスク、サム・アルトマンらが創立したOpen AIのプロダクトである、GPT-3のライセンスを日本でもいち早く取得し、高度なNLPを活用したプロダクトをリリースしています。

・BtoB領域で、AI オートメーションを実現するSaaSプロダクトを開発中です。

・(越境)EC、マーケティング、物流の領域にもAI オートメーションの概念を持ち込めるように、まずは業務プロセスを深くラーニングする事を行っており、十数社の海外展開支援をさせて頂いてます。

最後に

紆余曲折ありながらも非常に強力なチームになりつつあり、会社として目指すべき方向が見えてきています。個別のプロダクトについても、次回以降のnoteで詳しく話していきます。

これからが本当に勝負というタイミングですので、ぜひお力添え頂けるとありがたいと思っております。少しでもご興味を持って頂けた方はお茶しましょう!相当引きこもっていたので、久々の方もぜひ宜しくお願い致します...! 🙏

引用・参考

Accel - Accel 2020 Euroscape: Decacorn Unleashed
Steve Jobs The Lost Interview

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