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和解への道2~しいたけ編~

前回のおはなし

さて、しいたけです。

私、しいたけ以外のきのこは好きなんです。「食べられる」じゃなくて「好き」なんです。毎日のようになにかしらのきのこ(しいたけ以外の!)は食べています。といってもまあ近所のスーパーで安く買えるものなんで、しめじか、まいたけか、えのきか、エリンギですが。彼らのことは本当に好きなの。マッシュルームも大きよ。松茸は食べられるけど本当の魅力にはまだ気がついていないのかも(松茸とまいたけだったらまいたけを選びます)。

なのになぜ、同じ「きのこ」なのにあいつだけは異質なのか。味、歯ごたえ、ほかのきのことはあまりにも違うではないですか。

そういうやつのくせに、なんかときどき高級食材だったりしますね。なんかイラッとしますね。栽培している方には申し訳ないんですけど、嫌いなんですもの。許して。

まるごと鍋に入っていたり、煮物なんかに入っていることもありますね。気のおけない友人知人と一緒のときは、手をつける前にあげちゃったりします。焼肉を食べにいくとよくテグタンとかユッケジャンクッパとか食べますけど、けっこうな確率でしいたけ入っています。よけながら食べるのが面倒です。

すっごく小さく切られたものが食べ物に混じっていることがありますね。しいたけ嫌いはそれでも気が付きますよ。

たまに、煮物とかで、姿がないのに味だけがすることがあります。しいたけが一緒に煮られているな、ということに気が付きます。だって味がするんだもん。しいたけ嫌いを甘く見ないでいただきたい。

当然ですが、だしに干ししいたけを使ってたってわかりますよ。そうなるともうがまんしていただくか全部食べないかの2択じゃないですか。

許すまじ、ステルスしいたけ。

もうひとつ困ることがあります。しいたけ以外のきのこは好きなので、「しいたけ以外のきのこだけが入っているきのこのパスタ」なんかは大好きです。でも普通「きのこのパスタ」としかメニューに書いてないじゃないですか。たまには何のきのこが入っているか書いてあることもあるけどわりとまれです。「きのこ入ってます?」って聞くのもなんだかねえ…なので、「きのこのナントカ」というメニューはこわくて注文できません。

唯一、食べられるしいたけは、ものすごく薄切りにしてあって、真っ黒に煮詰めてあって(佃煮みたいな)、まったくしいたけ感が残っていない、ちらし寿司に載ってるようなやつだけです。

でもね、ちゃんともともとの形のあるしいたけを食べたことも、あるんです。

あれはだいぶ昔のこと。編集プロダクションの社長が誘ってくださって、串焼き屋さんに行ったことがありました。カウンターで、おまかせでいろんな串焼きが出てきます。何本か食べていたら、出ましたしいたけ。しいたけの肉詰めの串焼き。

ここで私にはふたつの選択肢がありました。「しいたけ苦手なんですう~」といって残す or 黙って食べる。

大人なので食べましたよ。飲み込める程度のサイズに、できるだけ味あわないようにしながら噛み切っては飲み込みました。ああつらかった。

そんなこんなで、グリーンピースに関しては「生からゆでれば大丈夫」というお互いをわかりあう道があったんですけど、しいたけに関しては、いまのところ交渉は決裂したままです。いつか和解して、「食べられる!」と思う日が来るんでしょうかね。来なくてもいいですけど。

しいたけ農家の皆さんとしいたけ好きの皆さん、本当にすみません。

ではまた。

トップ画像は写真ACより

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