豊かな眠り、身体をゆっくり休める
一網打尽にするには、網が足りないかしら。でもこれ以上大きなものだと、私には持ち上げられないから。これで行くしかないね。
丘の上を見て私は投網を抱え直す。
丘の上からは、シロクマが数頭。腹ばいになって滑ってくる。あれくらい、一度に取れればしばらくはごはんに困らない。待ち構える私は大きな投網を持ち上げて、全面対決の様相。
えいやっ!
シロクマに向けて、投網を投げた。ごちん。鈍い音がした。夢から覚めた。
眠ったまま、薄がけ布団をひっぱった。勢いあまって、枕元にあった時計を落とした。きっと、夢の中でシロクマたちには逃げられたことだろう。
昨夜は中秋の名月。月のきれいな夜だった。星空があれほど美しく見え始まるなら、確かに秋だ。エアコンをつけずに眠ったはずなのに、肌寒い朝。眠っていても、肌に伝わる感覚は身体に確実に届いているようだ。
今朝は少し肌寒くなったから、シロクマ狩りの夢を見たのかもしれない。今夜は花畑にでもいる夢を見ようか。
寝具やベッド周りをととのえ、豊かな眠り、身体をゆっくり休める。リラックスして笑っている夢の中で、あしたの私を用意する。
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