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2020/12/18-19(土)ピーターの法則


人から見たらどーでもいいことに引っかかってはうだうだとボヤいてるどうしようもない私なのだろうな思いますが、ところがどっこい本当のところ、世の中のあれやこれやにいちいち目くじら立てるなんて時間の無駄だと思ってるのでなるべくやりたくありません。ストレスたまるだけだし。

これでもかなり反応しなくなったほうですよ。それでもまだまだ。修行が足りません。日々心穏やかに暮らしたいのにと心から願っているから、ほらねうってつけの本が寄ってくる。

って1969年出版(邦訳は1977年が初出)の本じゃん。この何周も遅れる私のアンテナ感度、いつもながら最高。

そうね読後感はカッパブックス、あるいは筒井康隆の短編集。つまり書かれていることを額面通り四角四面に受け取ってはその通りだとかけしからんとかそういう風に読む本じゃない。眉にツバつけてとまではいかないけれど、あははほんとそうだよねと少し斜めから面白がって読む本。斜め見して初めて姿を現す真理、あると思います。

書かれていることを乱暴にまとめると「人は能力の限界まで昇進すると無能になる=組織のトップは無能であふれているよね」ってことです。

ただこのレベルで理解をやめてしまうと「アカデミズム(似非も含む)」を笠に着た、バカだとあくまでも私たちが思っているお偉いさんたちに対するただの悪口、憂さ晴らしに終わってしまいます。

たぶんそうじゃないんだなあ。偉くなれば誰しも無能になるだけの話。各々の生活を保障してくれてる組織というものを必死で守りたいだけ。だから彼らに「それ以上の」期待をすること自体が大間違いなんだろうなあって。

トップが無能なんてのは不幸なことでもなんでもなく当たり前のことなんだねと達観してしまうと、巷にあふれる役立たずの発案や口先ばかりのごまかしにいちいち腹を立てるのがばかばかしくなります。

達観がいいことかどうかはまた別の話。

面白い本です。


武者修行中です。皆様に面白く読んでいただけるような読み物をめざしてがんばります。