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2020/9/12-14(月)世界は思いがけないところでつながっている


『カラマーゾフの兄弟』順調に読み進めてますよ。kindle unlimitedで読める合本(明記はされていませんが訳者はおそらく中山省三郎)、登場人物の名前をメモしながらようやく48%まで来ました。

kindleにはいわゆるページというものは存在せず(文字の大きさを調整できるため、ページ数という絶対的な基準が意味をなさないのです)位置No.を頼りにしながら今どのあたりを読んでいるのかの手がかりとします。

また紙の本と違いここまで読み進めたぞってのが目で見てわからないので、本を閉じた時に表示される「○○%」だけが心の励みになります。基本的に前へ前へと読み進める仕様なので、目次にいちいちさかのぼっては「いま何合目まで来た?」みたいな確認もちょっとしづらい。

それはともかくとして48%の今現在どういう状況かというと長老は亡くなりましたがフョードルはまだ生きています。フョードルいずれ死んじゃうって作者自ら冒頭にネタバレしてんだからこれくらいは別に書いてもいいよね。

さて私と同じところまで読み進めた人は同じ箇所で私と同じことを思ったに違いない。そう、この直前に芥川龍之介の『蜘蛛の糸』とほぼおんなじ逸話が出てくるの。ん、どういうことだ? ネット上で調べてみるとどうやら元ネタが同じみたい。この辺の考察は昔からあちこちにいやっていうほど転がっているようなので興味のある方は探ってみてください。

まあ、どうやらものすごく有名な話を私が知らなかったってだけなんですけれども。

こんなところで思いがけず芥川の世界とドストエフスキーの世界とが一つの逸話を介してつながっているのを知るなんて先行知識なく読み進めた人へのちょっとしたご褒美じゃないか、とうれしくなりました。

たとえるならばなんとなくで選んだ洋画の中に見知った日本人の役者さんがチョイ役で出演してるのを見つけちゃったくらいのうれしさ。


武者修行中です。皆様に面白く読んでいただけるような読み物をめざしてがんばります。