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頼まれてもないのに。その31(令和3年大相撲夏場所を振り返る)


アメブロでちまちま書いてたものをnoteで継続することにしました。過去の記事はこちら。

継続は力なりとはよく言ったもの、これまで24本も記事書いてたんですね。平成30年春場所からか。2018年から書き始めて今年で3年目。

力士についてはすべて敬称(関)略で書かせていただいております。ご了承ください。敬意を損なわないよう十分注意しつつ。

私の贔屓力士についてあらためて。今は照ノ富士と御嶽海、過去は鶴竜に豪栄道、さらにさかのぼると逆鉾、琴錦、安芸乃島といった力士が好きでした。好きな力士の傾向がなんとなくわかっていただけたかと思います。一方で正代や過去では貴ノ浪みたいな力士も好き。

思い出せる最も古い記憶がなぜか北の湖と輪島。10代のころから本格的に見始め、若貴ブームではお兄ちゃんファン。なお途中多忙な時期があり、朝青龍や魁皇の全盛期を完全に見逃しております。観戦はテレビ桟敷。過去に数回国技館等で観戦をしたことがある程度。相撲関係者とのつながりも一切ない、全くの部外者です。

自己紹介はこれくらいにして。

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「実力的に考えると、あれ?もしかしたら今場所も照ノ富士じゃないの」という大方の相撲ファンの予想を裏切ることなく大関照ノ富士が12勝3敗、優勝決定戦を制して4回目の幕内総合優勝を果たしました。おめでとうございます。

まったく意識してませんでしたが、そうだった、大関での優勝はこれが初。優勝決定戦を制しての優勝もこれが初。なお大相撲の歴史的にも大関復帰場所で優勝した力士は初だとのこと。地味に初物づくし。

なんだろうなあ、照ノ富士にとってあんなに遠かった2回目の優勝、そして大関での優勝が、ここへきてぽんぽんぽんと。That's life. ロシアのフィギュアスケーター女王スルツカヤはそういう文脈で使ったわけではないけれど、これが人生。どれだけ実力が伴っていようが手に入らない時は何をどうがんばってみてもするりするりと指の間から抜け落ちていくもの、一方、その時期が来た時には。

来場所は綱取り。ついに綱取り。一日一日が充実していればおのずとその先に。

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毎度ながら貴景勝はもっと称賛されていい大関。終わってみれば照ノ富士と同成績の12勝3敗。押し相撲だけで12勝。あの闘志はどこから来るんでしょうね。正代は昇進前のさんざ見慣れた正代に逆戻り。見慣れたものが戻ってきただけなのでそれ以上の感想もなく。そして朝乃山の大関陥落が実質確実に。去年の今頃は横綱に一番近いと思われていた力士がまさかこんな形で。自業自得とはいえ、一寸先は闇。

高安もついに来場所念願の大関復帰をかける場所。ただ先場所今場所ともあの実力で10勝どまりだったことを考えると来場所の13勝は厳しいのでしょうか。せめて千秋楽勝って11勝に乗せておきたかったですね。肝心なところで取りこぼすのが痛すぎます。強いのに。ただ、強いとはいえ、重い腰で粘っているうちに相手が弱り悪手を打って敵失で、という相撲も多かった印象。勝つというよりは負けないという相撲が多くないですか。大関に上がった時には前に出て相手を圧倒する相撲が多かったように思いますが。

序盤あんなに好調だった御嶽海もなぜ10勝どまりで終わってしまったんだろう。ケガ等のアクシデントがあったんだろうと容易に推測はできますがいちいち同情も配慮もしません。10勝という目標は達成できたという旨の談話があったようですが、まあ確かに決して低くはない目標とはいえもっとハードルを高くしてほしいなと思います。それに十分見合う実力があると思うのだけれど、本人的にはしんどいのでしょうか。

若隆景!先場所の好調が一時的なものではなかったことを前頭筆頭の番付で証明してみせました。来場所は新三役! 余談ですが私、訓練の甲斐あってわかたかかげと正しく口が回るようになりました。「この棚は栃乃洋の棚だな」よりも楽勝です。

若隆景や翔猿、琴恵光のような体形のお相撲さんが上位で活躍してくれると盛り上がりますね。現在同じような体形の力士に豊昇龍がいますけど、この力士はこれから体が大きくなっていく予感があるのでここには含めないかな。霧馬山も同じく。なんとなくね。

明生はも少し様子見。大栄翔みたいにワンチャンで優勝をものにする日が来てもおかしくない力士。じわじわ強くなっていて、え、いつの間にこんなに強くなってたの、みたいなタイプなのかなと勝手に期待。あ、最近はあまり言及してないですが隆の勝もとてもいい力士ですよ。今回久々の負け越しで残念ですが、地力のある、いつ大化けしてもおかしくないお相撲さんです。

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遠藤はここへきて土俵が充実していますね。もともと巧いところにベテランの曲者感がいい感じで加わり、名脇役としての存在感といいますか、肩の力が抜けている感じと言いますか、以前の人気先行状態だった頃よりも今のほうがずっと魅力的で、応援したくなります。

なお私はインタビュールームで笑っただの笑わないだのといちいちファンが騒ぎすぎるのがあまり好きではありません。遠藤に対しても、存在感からして華のある力士なので仕方ないとはいえ、相撲以外の印象で騒がれすぎじゃないのと以前の私はやや敬遠気味に見ておりました。そんな遠藤、膝の大怪我による長期低迷を試行錯誤で乗り越えてようやく今の境地にたどり着いているのに、結局ファンはそこに戻るのかいと。

インタビュアーもファンが喜びそうな反応とか絵面とか、ましてや涙とか求めなくていいです。良い相撲を見せてくれればいいだけであって、彼らの人間性は本来見世物ではないんだから。

なお一度だけ巡業に行ったことがありまして、そこでお見かけした遠藤関はとても自然な笑顔の持ち主でした。そういうのは実際に見に行った人たちのスペシャルな思い出でいいんじゃないのかしら。

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今場所は十両も少しばかり見ていて、好調で技もキレキレの宇良と、対照的にケガで苦しむ炎鵬から目が離せませんでした。炎鵬は休場でもよかったんじゃないのという状態とお見受けしましたが、それでもここまで取れるのかと感嘆しきりでした。小兵はそれだけで圧倒的にハンデですから、体格をはるかに上回る強い気持ちがないとここまで上がってこれないのでしょうね。宇良は十両優勝を手土産にほぼ4年ぶりの幕内復帰を決めました。小兵だから応援するというつもりはないのだけれど、気持ちの強いお相撲さんはやはりこちらの応援を引き出しますね。

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こんな感じで毎場所後、楽しかった15日間を反芻しては気の向くまま思いつくままにだらだらと書いております。今回はここで力尽きましたのでこのあたりで。











武者修行中です。皆様に面白く読んでいただけるような読み物をめざしてがんばります。